微庵の論語メモ

現代語訳は可能な限り原文に忠実に、かつ分かり易くを心がけております。

2014-01-01から1年間の記事一覧

お金の管理がいい加減では…

政治資金規正法については よく分からない。 だが、 お金の管理がいい加減 ということはよく分かった。 お金の管理がいい加減な為政者を 信用するわけにはいかない。 子曰わく、民は之に由らしむべし。之を知らしむべからず。(泰伯第八・仮名論語103頁)…

君子の本は仁、仁の本は孝(論語、学而第一②)

君子の本は仁、 仁の本は孝。 次の章句は この関係を最もよく表す。 だから弟子の言葉にもかかわらず、 2番目に置かれたのだろう。 有子曰わく、其の人と為りや、孝弟にして上を犯すを好む者は鮮なし。上を犯すを好まずして乱を作すを好む者は未だ之れ有ら…

大人でさえスマホでろくなことしないのだから

スマホを子どもに持たせる。 ネットの世界に一人で入る。 ろくなことしないのは当たり前。 大人でさえ 誰も見ていない一人の時に 不善を慎むのは難しいからだ。 子どもがネットに入るときは 保護者同伴にしようと思う。 小人間居して不善を為し、至らざる所…

3大テーマと孔子の人柄(論語、学而第一①)

1.楽しく学び実践する 2.よき友をもつ 3.君子はどんな人物か? この3つのテーマは 論語全体で何度も何度も 繰り返される。 そのため、 論語3大テーマと言われる。 論語の最初の章句は この3大テーマを 見事に凝縮しているため 小論語と言われる。 h…

天職に暇は無いが、リフレッシュは必要だ

天職に暇は無い。 自分の仕事をよくしようと いつもいつでも考えるものだからだ。 とはいえ、 リフレッシュは必要。 でないと、 心を新鮮に保つのは難しい。 心が新鮮でなければ、 進化するための 新たなアイデアは浮かばない。 天職遂行のための リフレッシ…

天命に関係なく手にした利益は

人は天命に対し 真っ直ぐであるべきだ。 http://blogs.yahoo.co.jp/rihito141/12050008.html 天命に関係なく手にした利益は 雲のようなもの。 すぐに消えてなくなるに違いない。 子曰わく、富にして求むべくんば、執鞭の士と雖も、吾亦之を為さん。如し求む…

恕は思いやりと解釈されるが、

恕は一般的に 思いやりと解釈される。 だが恕は、 「心の如く」と書く。 したがって、 相手の心の如く、 相手の立場に立って考えること と解釈する方が正解かもしれない。 子曰わく、参や、吾が道は一を以て之を貫く。曽子曰わく、唯。子出ず。門人問うて曰わ…

どんなに良い学校を卒業しても

どんなに良い学校を卒業しても 社会に出れば 学校で習いもしなかった問題や 見たことも聞いたことも無い 問題に対処しなければならない。 事前に用意された正解など無く、 解決策は自分の頭で 考え出さなければならない。 なので社会に出る前には 正解を詰め…

忙しいは心を亡くす

忙しいは 心を亡くすと書く。 忙しくても 人を思いやる心は亡くすまい と思いたい。 子曰わく、富と貴とは、是れ人の欲する所なり。其の道を以て之を得ざれば、処らざるなり。貧と賤とは、是れ人の悪む所なり。其の道を以て之を得ざれば、去らざるなり。君子…

賢を賢として色に易え(論語、学而第一⑦)

「賢を賢として色に易え」を どう解釈するか? 「賢」と「色」はそれぞれ、 次の章句を参考にすると 分かり易いように思う。 子曰わく、賢を見ては斉しからんことを思い、不賢を見ては内に自ら省みるなり。(里仁第四・仮名論語44頁) 孔子先生が言われました。 …

「和して同ぜず」は付和雷同の戒め

自分に一定の意見が無く、 他人の意見にわけも無く賛同する。 これを付和雷同という。 次の章句は 付和雷同を戒めていると 考えられる。 子曰わく、君子は和して同ぜず、小人は同じて和せず。(子路第十三・仮名論語196頁) 孔子先生が言われました。 「…

水を楽しむ(論語、雍也第六㉓)

「知者は水を楽しむ」とは どういうことだろうか? 水は変化を表す。 世の中には 変化しないものは無い(諸行無常)。 それゆえ人間は、 変化に脅えるのではなく、 変化に適応して進化せねばならない。 知者には 仁(人のあるべき道)を見分ける判断力があっ…

変化を脅威ではなく機会として捉える

経営学者のドラッカーは 「変化を脅威ではなく機会として 捉えなければならない」 と言った。 論語には 「知者は水を楽しむ」とある。 水は変化を表していると思う。 知は判断力であった。 知者は判断力があるから 変化に脅えず 変化の中にも好機を見出す。 …

何故おぞましい事件が増えるのか?

教という漢字には孝がある。 漢字が作られた大昔、 教えると言えば孝だった。 孝は人間以外の動物は 行えないもの。 孝が人間を他の動物と区別し、 人間を人間らしくすると 考えられたからだろう。 日本では70年ほど前に 教育勅語が廃止され、 修身の授業が…

教という漢字には孝がある(仁の本は孝)

教という漢字には孝がある。 漢字が作られた大昔、 教えると言えば孝だった。 孝は人間以外の動物は 行えないもの。 孝が人間を他の動物と区別し、 人間を人間らしくする(仁)と 考えられたからだろう。 論語でも 孝は仁の基本となっている。 有子曰わく、…

躾も大事だが家族愛の方が大事だ

しつけは躾と書く。 たとえ躾だったとしても 家の中では伸びやかにくつろぎ、 家族愛を育むことが優先だろう。 子の燕居するや、申申如たり、夭夭如たり。(述而第七・仮名論語81頁) 孔子先生が家でおくつろぎのときは、のびのびとされ、にこやかな表情を…

人の生くるや直し

真っ直ぐであるべきだ。 天命に対して 真っ直ぐであるべきだ。 子曰わく、人の生くるや直し。之を罔いて生くるや、幸いにして免るるなり。(雍也第六・仮名論語74頁) 孔子先生が言われました。 「人はもともと真っ直ぐなものだ。それを曲げて生きている人…

習慣とは紙を重ねてゆくようなもの

習慣とは 紙を重ねてゆくようなもの。 一枚一枚は薄くても 何十年も経てば厚くなる。 善い習慣を身につけたい。 子曰わく、性、相近きなり。習、相遠きなり。(陽貨第十七・仮名論語262頁) 孔子先生が言われました。 「人の生まれつきは、誰も似たものな…

イノベーションは技術革新と和訳されているが

イノベーションは 技術革新と和訳されているが、 本来の意味は 新しい価値の創造である。 イノベーションは 技術者だけでなく、 全ての人が担うものと言える。 顔淵仁を問う。子曰わく、己に克ちて礼に復るを仁と為す。一日己に克ちて礼に復れば、天下仁に帰…

良い料理人は素材の味を引き出し、

良い料理人は 素材の味を引き出す。 良い上司は 部下の持ち味を引き出す。 子曰わく、君子は人の美を成し、人の悪を成さず。小人は是に反す。(顔淵第十二・仮名論語172頁) 孔子先生が言われました。 「君子は、人の美点(長所)を成就させ、人の悪い所…

なぜ仁者は憂えず、山を楽しむか?

仁に志す者は、 人事を尽くして天命を待つ。 だから仁者には 余計な心配が無く、 どっしりとした山を好む ということではないだろうか? 子曰わく、知者は惑わず、仁者は憂えず、勇者は懼れず。(子罕第九・仮名論語125頁) 孔子先生が言われました。 「…

青春とは人生のある期間ではなく、心の持ち方を言う

青春とは 人生のある期間ではなく、 心の持ちかたを言う… 年を重ねただけで人は老いない… 米国の詩人サミュエル・ウルマンの「青春」(作山宗久訳)より。 孔子も年を重ねても 青春であったと思える。 葉公、孔子を子路に問う。子路対えず。子曰わく、女(な…

愚痴も文句も嫌みも言わない

自然はどんな状況にあっても ただ黙々と 次の季節の準備をする。 愚痴も文句も嫌みも言わない。 子曰わく、予言うこと無からんと欲す。子貢曰わく、子如し言わずんば、則ち小子何をか述べん。子曰わく、天何をか言うや、四時行われ百物生ず。天何をか言うや…

本当の赤ずきんちゃんは助からない

狼に食べられてしまった 赤ずきんちゃんは 猟師が狼のお腹を切り開いて 助けてくれる。 これが現代の赤ずきんちゃん。 だがこれはファンタジー。 原作の赤ずきんちゃんは 狼に食べられておしまい。 小さな女の子を一人で 歩かせてはならないという、 教訓の…

夢を追うのもいいが、その夢は…

夢を追うのもいいが、 その夢は使命に基づくもので あるべきだ。 (前略)故に易きに居りて以て命を俟ち、小人は険を行いて以て幸を徼む。(中庸第十四章・仮名中庸22頁) ゆえに(君子は)人が人として歩むべき平易な道を行き、あとは天命にその身を委ねる…

西郷南州翁遺訓

今日は西郷隆盛の命日。 戊辰戦争で東北諸藩とともに 新政府軍と戦った庄内藩。 降伏後、 厳しい処分が下されると 藩内の誰もが予想したが、 宿敵のはずの西郷は 寛大な措置を指示し、 軽い処分にとどまった。 感動した元藩士は、 鹿児島に西郷を訪ねた。 寝…

ご先祖様の数を数えてみる

父母は2人、 祖父母は4人、 曽祖父母は8人、 高祖父母は16人… 1代を25年として ご先祖様の数を計算していくと、 40代前・1000年前のご先祖様は なんと1兆人を超える。 この1兆人のうちの1人でも 欠けていたら 今の自分の存在は無い… 人は皆、計り知れない 無…

天は乗り越えられない試練は与えない

天は乗り越えられない 試練は与えない。 天が与えて下さった この試練には、 きっと何かの意味が あるに違いない… 伯牛、疾有り。子、之を問う。窓より其の手を執りて曰わく、之を亡ぼせり、命なるかな。斯の人にして而も斯の疾あるや。斯の人にして而も斯の…

置かれた場所で綺麗に咲く

タンポポは決して 不平不満を言わない。 たとえコンクリートの狭間でも 置かれた場所で 綺麗な花を咲かせる。 やがて綿毛となり 風に乗って天高く飛ぶ。 子曰わく、君子は上達し、小人は下達す。(憲問第十四・仮名論語214頁) 孔子先生が言われました。…

宗教は神様仏様への信仰ではない

宗教の宗という漢字は 本という意味。 なので宗教とは 基本の教えという意味になる。 何の基本かと言えば、 人間としての基本に他ならない。 つまり宗教とは本来は 神様仏様への信仰ではなく、 人間としての基本の教え なのである。 人間としての基本の教え…