微庵の論語メモ

現代語訳は可能な限り原文に忠実に、かつ分かり易くを心がけております。

2013-04-01から1ヶ月間の記事一覧

戦犯を祭るは諂いなり(靖国神社)

かつて日本国の舵取りを誤り、 滅亡寸前まで追いやった人たちを祭るのは間違いだったのではないか。 子曰わく、其の鬼に非ずして之を祭るは諂(へつらい)なり。(後略)(為政第二・仮名論語22頁) 孔子先生が言われました。 「本来祭るべき霊ではないの…

子どもへの愛情は「甘やかし」ではない

(前回からの続き) 「子どもに愛情を注ぐこと」は、 「子どもを甘やかすこと」ではない。 「愛」について次のような章句があるからである。 子曰わく、之を愛しては能(よ)く労(ろう)すること勿(な)からんや。(後略)(憲問第十四・仮名論語204頁…

愛情いっぱい受けて育った子どもは…

愛情いっぱい受けて育てた子どもは、 「人の気持ちを思いやれる人に成る」と言われる。 このことは論語にも書いてある。 まず、「孝」という漢字。 「子が親(老)を背負うこと」を示しているとされるが、 「親(老)が子を抱くこと」も示している。 ゆえに…

仁に当たっては先生にも遠慮はいらない

子曰わく、仁に当たりては、師にも譲らず。(衛霊公第十五・仮名論語243頁) 孔子先生が言われました。 「仁に当たっては、先生にも遠慮することはないのだよ。」 この章句に関連した漢詩ができました。 とある新聞コラムに次のような文章がありまして(…

たとえ雑用でも

どんな小さな仕事でも たとえ雑用のような 仕事であっても、 その仕事を好きになり 楽しめるような工夫をする。 子曰わく、之を知る者は、之を好む者に如かず。之を好む者は、之を楽しむ者に如かず。(雍也第六・仮名論語74頁) 孔子先生は言われました。 …

仲の良い兄弟

「三本の矢」の寓話は、 毛利元就が3人の息子に送った「三子教訓状」に由来する。 毛利博物館のウェブサイトに原文の写真がある。 その一節を現代語訳すると、 次のようになるだろうか。 「隆元は元春や隆景と考えが合わなくとも、 長男なのだから我慢せね…

孔子は民を奴隷としたのか?!(之を知らしむべからず)

これだけネット社会と なっているのに いまだに曲解を流布する奴がいる のはどういうことだろうか? たしかに、「民」は奴隷が語源。 だからといって次の章句を 「政治のことを民(奴隷)に 知らせる必要はない」 などと解釈して良いわけがない。 子曰わく、…

ヘイトスピーチ、武士道に反するのでは?

ここ最近、 東京の新大久保や大阪の鶴橋などで 「朝鮮人を殺せ!」「出てけ」となどと ヘイトスピーチ(hate speech)を叫ぶデモが開かれているという。 竹島問題、戦後処理問題、反日教育、日本文化に対する制限、対馬仏像返還問題などなど 韓国側の対応を…