微庵の論語メモ

現代語訳は可能な限り原文に忠実に、かつ分かり易くを心がけております。

2015-05-01から1ヶ月間の記事一覧

有子(有若)(論語、学而第一②)

有子(有若)は孔子の弟子。 容貌が孔子に似ていたことから 孔子亡き後、学団の中心に据えようとする企てがあった。 このことからすれば、有子は 孔子より43歳若い とする説ではなく、 13歳若いとする説の方が自然だろう。 論語の中で登場するのは次の4…

志は十ある心を一つにする

志は、十ある心を一つにする、と書く。 十ある心を一つにするということは、 天命・使命を考えるということだろう。 天命・使命を考えることは 君子の道の第一歩。 http://blogs.yahoo.co.jp/rihito141/12867749.html 君子は志をもった人物なのである。 子曰…

仕事といい仕事というが、

仕事といい仕事というが、 ただ金銭を手に入れる手段だけなのだろうか? 子曰わく、礼と云い礼と云うも、玉帛を云わんや。楽と云い楽と云うも、鐘鼓を云わんや。(陽貨第十七・仮名論語269頁) 孔子先生が言われました。 「儀礼だ儀礼だといっても、単に…

エシカル(倫理的)消費

自然や文化の保護、社会貢献、 生産者の労働環境など、 モノが作られる背景を知ってから買う。 これをエシカル(ethical、倫理的)消費というようだ。 たとえば、 あるアクセサリーブランドは 南米のヤシの種を乾燥させ、磨き、 天然染料で色づけしたものを…

天命(使命)を知るには

天命を知るには結局、 一つ一つ善を積んでゆく、 ということだろう。 康誥に曰わく、惟れ命常に干(おい)てせずと。善なれば則ち之を得、不善なれば則ち之を失うを道う。(大学・仮名大学29頁) 康誥(書経の一篇)には、「天命はいつでも失われる」とあ…

涅槃寂静と中庸

涅槃寂静はお釈迦様の教え。 煩悩を滅却した世界は 心静かな安らぎの境地という意味らしい。 孔子先生が到達した中庸も 同じような境地と思われる。 子曰わく、吾十有五にして学に志し、三十にして立ち、四十にして惑わず、五十にして天命を知り、六十にして…