微庵の論語メモ

現代語訳は可能な限り原文に忠実に、かつ分かり易くを心がけております。

2016-02-01から1ヶ月間の記事一覧

知者は愚痴を言わない

痴は知が病むと書く。 愚痴を言うということは、 知が病んでいるということ。 心に仁をおく知者は、 愚痴など言わないのである。 子曰わく、仁に里るを美と為す。択びて仁に処らずんば、焉んぞ知なるを得ん。(里仁第四・仮名論語37頁) 孔子先生が言われ…

事を敬して(論語、学而第一⑤)

「事を敬する」は 君子や仁の要素でもある。 敬する対象は、 「事」だけでなく、 「人」も含めて解釈するのが良い。 子曰わく、千乗の国を道くに、事を敬して信、用を節して人を愛し、民を使うに時を以てす。(学而第一・仮名論語3頁) 孔子先生が言われま…

不倫には勇気が要る

不倫には勇気が要る。 その勇気は憎まれるべきである。 子貢問うて曰わく、君子もまた悪むこと有りや。子曰わく、悪むこと有り。人の悪を称する者を悪む。下に居て上を訕る者を悪む。勇にして礼無き者を悪む。果敢にして塞がる者を悪む。曰わく、賜やまた悪…

剛毅木訥(論語、子路第十三㉗)

剛毅は、欲が少ないことと解釈する。 木訥は、口数が少ないことと解釈する。 子曰わく、剛毅木訥、仁に近し。(子路第十三・仮名論語198頁) 孔子先生が言われました。 「剛毅木訥(欲が少なく、口数が少ない人物)は、仁に近い」 子曰わく、吾未だ剛なる…

君子は仁者、仁者は知者・勇者

君子の心には、必ず仁がある。 心に仁の有る者は、知者と言える。 仁者には必ず、勇気もある。 子曰わく、富と貴とは、是れ人の欲する所なり。其の道を以て之を得ざれば、処らざるなり。貧と賤とは、是れ人の悪む所なり。其の道を以て之を得ざれば、去らざる…

信(論語、学而第一④)

信はやはり 友との関連で用いられる。 信は為政者に必須なものであり、 仁の要素でもあるが、 それ以前に 人に不可欠なものである。 曽子曰わく、吾日に吾が身を三省す。人の為に謀りて忠ならざるか、朋友と交わりて信ならざるか、習わざるを伝うるか。(学…