微庵の論語メモ

現代語訳は可能な限り原文に忠実に、かつ分かり易くを心がけております。

2016-03-01から1ヶ月間の記事一覧

会社勤めは道ではない

会社勤めには定年がある。 道に定年はない。 会社に勤めることそれ自体が道なのではない。 天の命ずる之を性と言い、性に率う之を道と言い、道を修むる之を教えと言うなり。 道なる者は、須臾も離る可からざるなり。離る可きは道に非ざるなり。(中庸第一章…

色も寡なく

孔子先生の教えは禁欲ではなく寡欲。 色欲をパートナー以外に求めるのは寡欲を越えて強欲だと私は思う。 孔子曰わく、君子に三戒有り。少き時は血気未だ定まらず、之を戒むること色に在り。其の壮んなるに及んで血気方に剛なり、之を戒むること闘いに在り。…

君子の人の使い方、小人の人の使い方

君子は人の器に応じた使い方をする。 小人は備わっていないことまで求める。 子曰わく、君子は事え易くして説ばしめ難し。之を説ばしむるに道を以てせざれば説ばざるなり。其の人を使うに及びては之を器にす。小人は事え難くして説ばしめ易し。之を説ばしむ…

民を使うに(論語、学而第一⑤)

「民を使うに時を以てす」とある。 人を使う場合の心得として解釈する。 人を使うには、「慈」「礼」「義」といったものが必要とされる。 「時を以てす」も「慈」「礼」「義」に基づくものと考えられる。 子曰わく、千乗の国を道くに、事を敬して信、用を節…

礼の心は「和」と「譲」

礼において大切なのは、 「和」と「譲」の心である。 有子曰わく、礼の和を用て貴しと為すは、先王の道も斯を美と為す。小大之に由れば、行われざる所あり。和を知りて和すれども礼を以て之を節せざれば、亦行うべからざるなり。(学而第一・仮名論語7頁) …

人を愛し(論語、学而第一⑤)

「人を愛する」は仁である。 人から愛されることよりも 人を愛することの方が尊いのである。 子曰わく、千乗の国を道くに、事を敬して信、用を節して人を愛し、民を使うに時を以てす。(学而第一・仮名論語3頁) 孔子先生が言われました。 「戦車千台(諸侯…

用を節して(論語、学而第一⑤)

「用を節する」を 支出に減り張りをつける、と解釈する。 そうすると、 夏王朝初代・禹王の人柄を述べた次の章句と合わせて読める。 子曰わく、千乗の国を道くに、事を敬して信、用を節して人を愛し、民を使うに時を以てす。(学而第一・仮名論語3頁) 孔子…