「用を節する」を
支出に減り張りをつける、と解釈する。
そうすると、
夏王朝初代・禹王の人柄を述べた次の章句と合わせて読める。
孔子先生が言われました。
「戦車千台(諸侯)の国を統治するには、仕事に敬意をもって当たり民の信用を得、国費を節約して民を慈愛し、民を使役するのは農閑期を利用するよう心がける」
子曰わく、禹は吾間然すること無し。飲食を菲くして孝を鬼神に致し、衣服を悪しくして美を黻冕に致し、宮室を卑しくして力を溝洫に尽す。禹は吾間然すること無し。(泰伯第八・仮名論語108頁)
孔子先生が言われました。
「禹のお人柄には非の打ち所が無い。自分の飲食を簡素にして祖先の霊や神に孝を尽くし、自分の衣服を粗末にして祭礼の衣服に美を尽くし、自分の宮室を質素にして灌漑用水路に力を尽くした。禹のお人柄には非の打ち所が無い」