微庵の論語メモ

現代語訳は可能な限り原文に忠実に、かつ分かり易くを心がけております。

2015-11-01から1ヶ月間の記事一覧

巧言令色(論語、学而第一③)

巧言令色が必要なときもある。 巧言令色を全否定する趣旨ではないだろう。 文飾と実質のバランスを保つのが論語のテーマの一つ。 巧言令色は文飾の一例。 巧言令色も 実質とバランスがとれていれば、 許されるのではないだろうか? 子曰わく、巧言令色、鮮な…

言を知らざれば、以て人を知ること無きなり(論語、堯曰第二十⑤)

言葉は時に人の心を傷付ける。 心を傷付けられた人は心を閉ざす。 心を閉ざされれば、その人を理解することは難しくなる。 言葉を知らなければ 人を知ることができないとは、 このことをいうのかもしれない。 孔子曰わく、命を知らざれば、以て君子たること…

有子・曽子・子夏・子貢の言葉が揃う篇

有子は孔子の教えを代弁し、 曽子は孔子の教えをよく受け継ぎ、 子夏もまた良い言葉を遺し、 子貢は孔子から名言をよく引き出した。 この4人全員の言葉が揃うのは、学而篇のみ。 学而篇には何か総集編的役割があるように思える。 子曰わく、学びて時に之を…

どんなに長い夜も必ず明ける

シェイクスピアの「マクベス」には 「どんなに長い夜も必ず明ける」という台詞がある。 子曰わく、歳寒くして、然る後に松柏の彫むに後るるを知るなり。(子罕第九・仮名論語124頁) 孔子先生が言われました。 「寒さが厳しくなって初めて、松や柏が他の…

生きてる意味は必ずある

生きてる意味は必ずある。 季路、鬼神に事えんことを問う。子曰わく、未だ人に事うること能わず、焉んぞ能く鬼に事えん。曰わく、敢て死を問う。曰わく、未だ生を知らず、焉んぞ死を知らん。(先進第十一・仮名論語146頁) 季路(子路)が孔子先生に尋ね…

怒らない子育てに賛同できない

人の道は天に学ぶことにある。 http://blogs.yahoo.co.jp/rihito141/11764759.html 天も怒る。 だから怒ること自体は悪くない。 悪いのは 怒るべきでないのに怒ったり、 いつまでも怒っていたり、 怒りをぶつけたり、 適節に怒ることができないことだと思う…

子供の声を騒音とは不仁ではないか?

仁とは人の道であり、 人の道は誠であり、 誠は感化育成でもある。 http://blogs.yahoo.co.jp/rihito141/11741972.html 子供とは感化育成するべき存在である。 それが騒音だとは… 少子高齢社会となり 周りに子供がいなくなった。 みな子供をどう扱ったら良い…

世界でいちばん貧しい大統領のスピーチ

南米ウルグアイの大統領を務めた ホセ・ムヒカ氏の演説をもとにした 絵本「世界でいちばん貧しい大統領のスピーチ」(汐文社)が売れている。 スピーチは2012年、 ブラジルで開かれた環境の国際会議でのもの。 各国首脳が温暖化ガス削減や 開発政策を論じる…

誠の人は何故運が良いか?

誠の人は運が良いと言われるが、 次の一節がその説明に当たるように思える。 唯天下の至誠のみ、能く其の性を尽くすことを為す。能く其の性を尽くせば則ち能く人の性を尽くす。能く人の性を尽くせば、則ち能く物の性を尽くす。能く物の性を尽くせば、則ち以…