微庵の論語メモ

現代語訳は可能な限り原文に忠実に、かつ分かり易くを心がけております。

2015-01-01から1ヶ月間の記事一覧

心は広くおおらかでありたい

心は広くおおらかでありたい。 だが肝心なところでは絶対にぶれたくない。 仲弓、子桑伯子を問う。子曰わく、可なり、簡なり。仲弓曰わく、敬に居て簡を行い、以て其の民に臨まば、亦可ならずや。簡に居て簡を行うは、乃ち大簡なること無からんや。子曰わく…

bienより論語好きな人はいない

bienより論語好きな人はいない。 こう言えるくらいになりたいのである。 子曰わく、十室の邑、必ず忠信丘が如き者有らん。丘の学を好むに如かざるなり。(公冶長第五・仮名論語64頁) 孔子先生が言われました。 「十軒ほどの小さな村にも、必ず私くらい忠…

イスラム教を利用しているだけだ

論語でさえ 全体を無視して一部を強調すれば 恣意的な解釈が可能。 結局イスラム国は イスラム教全体の精神を無視して 自分たちに都合良く イスラム教を利用しているの過ぎないのだと思う。 子曰わく、異端を攻むるは、斯れ害のみ。(為政第二・仮名論語17…

「信、義に近ければ」(論語、学而第一⑬)

信は「人が言う」と書く。 言ったことを実行することで信が生まれるのかもしれない。 だが、言ったことを 何が何でも実行するのは 小人のすること。[参照「言必ず信」は小人(論語、子路第十三⑳)] 君子は「言ったことが義にかなっていれば実行する」ので…

「言必ず信」は小人だろう(論語、子路第十三⑳)

信は「人が言う」と書く。 言ったことを実行することで信が生まれるのかもしれない。 だが次の章句あるように、 「言必ず信」は小人だろうと孔子先生は言っている。 君子は言ったことが 義にかなっていれば実行する のだと思う[参照「信、義に近ければ」(…

モラルハラスメントについて一言

モラルを人に求める時点でその人にモラルは無い。 上位に在りて下を陵がず、下位に在りて上を援かず、己を正しくして人に求めざれば則ち怨み無し。上天を怨みず、下人を尤めず。故に易きに居りて以て命を俟ち、小人は険を行いて以て幸を徼む。(中庸第十四章…

悪いことをしてまで有名になりたいとは思わない

人様・世間様に 多大な迷惑をかけてまで 有名になりたいとは思わない。 子曰わく、富と貴とは、是れ人の欲する所なり。其の道を以て之を得ざれば、処らざるなり。貧と賤とは、是れ人の悪む所なり。其の道を以て之を得ざれば、去らざるなり。君子は仁を去りて…

自由とは自らに由る

自由とは自らに由ると書く。 だが自らに由れるほど自らに自信は無い。 だから私は孔子の道に由る。 子曰わく、誰か能く出ずるに戸に由らざらん。何ぞ斯の道に由ること莫きや。(雍也第六・仮名論語73頁) 孔子先生が言われました。 「家を出るのに戸口を通…

「礼の和を用て貴しと為す」(論語、学而第一⑫)

礼の大切さは 何度も繰り返されるテーマ。 次の章句は礼の目的を みんなが和することにある としたものと解釈することができる。 この章句もやはり、 学而第一に相応しいように思う。 有子曰わく、礼の和を用て貴しと為すは、先王の道も斯を美と為す。小大之…

力による排除を語らず

とある言論や表現が 気に入らないからといって、 力で排除しようとすれば、 社会全体が恐怖に萎縮してしまう。 フランスの哲学者ヴォルテールは言ったという。 「私はあなたの意見には反対だ。だがあなたがそれを言う権利は命をかけて守る」と。 力というも…

大きな羊は美しい

羊の毛、肉や乳は、 人を寒さや飢えから救い、 人の生存を保証する。 それだけに、 大きくて形の良い羊は 神事に用いられるほど神聖視された。 この故に、 大きな羊と書いて美になったのだろう。 子貢、告朔の餼羊を去らんと欲す。子曰わく、賜や、女(なん…

「美」「義」「善」には羊がいる

「美」は大きな羊と書く。 漢字が作られた大昔、 大きな羊は美しいものと考えられたからだろう。 「義」や「善」にも羊がある。 羊が美しいものである以上、 「義」は我を美しくするものとなり、 美しい言葉を選んで使うことは「善」ということになる。 子曰…

新年おめでとうございます

旧年中のご交誼に 厚く御礼申し上げますとともに 本年も変わらぬご指導賜りたく 何卒宜しくお願い申し上げます。 湯の盤の銘に曰わく、苟に日に新た日日に新たに、又日に新たならんと。(大学・仮名大学6頁) 殷王朝の初代・湯王が使っていた洗面器には、「…