微庵の論語メモ

現代語訳は可能な限り原文に忠実に、かつ分かり易くを心がけております。

2013-06-01から1ヶ月間の記事一覧

誠は人の道

仁とは人の道であった。 http://blogs.yahoo.co.jp/rihito141/9595518.html では人の道とは何だろうか? 子曰わく、予言うこと無からんと欲す。子貢曰わく、子如し言わずんば、則ち小子何をか述べん。子曰わく、天何をか言うや、四時行われ百物生ず。天何を…

キリストと孔子の説いたもの

自分がされたくないことは 他の人にもしない。 子貢問うて曰わく、一言にして以て身を終うるまで之を行うべき者有りや。子曰わく、其れ恕か。己の欲せざる所、人に施すこと勿れ。(衛霊公第十五・仮名論語237頁) 弟子の子貢が尋ねました。 「生涯行って…

「仁」とは(日本人がよく孔子の教えを理解した証拠)

(前回「礼」は「仁」の形からの続き) (前回「君子はどんな人か?」からの続き) 論語の伝来は、 応神天皇の時代とされる(日本書紀・古事記)。 当時の日本人は、 たちまちに論語を理解したものと思われる。 仁が人(ひと)と訓読みされているからである…

「礼」は「仁」の形

(前回からの続き) 「礼」とは、 「仁を形にしたもの」と考えて良いと思う。 子曰わく、人にして仁ならずんば、礼を如何にせん。人にして仁ならずんば、楽を如何にせん。(八佾第三・仮名論語24頁) 孔子先生が言われました。 「人に仁の心が無ければ、何…

三歳児神話はどこから来た?

「3歳までは母親が子育てに専念すべきだ」 とする三歳児神話があるようだ。 この三歳児神話と孔子は一切関係ない。 母の懐ではなく、 父母の懐だからである。 (前略)子曰わく、予の不仁なるや。子生まれて三年然る後に父母の懐(ふところ)を免(まぬが)…

良い大学・良い会社に入ることが使命なのか

自殺者が全体では減少しているにもかかわらず、 若年層では自殺が増えているというニュースがあった。 進路の悩みや就職の失敗がその理由であるらしい。 人間という高度に知的な生命体に生を受けた以上、 人間一人一人には必ず天から使命を与えられている。 …

中庸は孔子の真意

中庸を書いたのは、孔子の孫・子思(しし)。 中庸は「孔子の真意を述べた」ものとされる。 このゆえに子思は「述聖」と称される。 孔子といえば、論語がある。 しかし、論語だけでは孔子の真意は分かりにくい。 なぜなら、論語は孔子の言葉を集めたものに過…

本当に分かってくれる弟子だけに語ったこと

言葉は一人歩きする。 そして思いも寄らない誤解を生む。 孔子が生きていた時代でさえ、 孔子の言葉を曲解していた者がいたのだろう。 子曰わく、予(われ)言うこと無からんと欲す。子貢曰わく、子如(も)言わずんば、則(すなわ)ち小子(しょうし)何を…

最初と最後を読めば論語は分かる

論語には 約500もの章句があるが、 ある3つのテーマが何度も 繰り返されている。 その3つとは 1.楽しく学び実践する 2.良き友を持つ 3.君子(立派な人)はどんな人物か? この3つを見事に 凝縮している章句が 論語全体の最初に 置かれた章句であ…

下町の譲り合い

饅頭(まんじゅう)を20個買ってくるよう少年が母親から頼まれる。 近所の菓子屋には饅頭がちょうど20残っている。 しかし、店主に「よかったな。きょうはもうこれきり作らない」と聞かされた少年は、 「間違えた。やっぱり18個だった」と言って18だけ買った…