微庵の論語メモ

現代語訳は可能な限り原文に忠実に、かつ分かり易くを心がけております。

孔子

孔子も知識偏重を戒めた

孔子も知識偏重を戒めた。 子曰わく、知は之に及べども仁之を守ること能わざれば、之を得ると雖も必ず之を失う。知は之に及び仁能く之を守れども、荘以て之に臨まざれば、則ち民敬せず。知は之に及び仁能く之を守り、荘以て之に臨めども、之を動かすに礼を以…

理想の人

年長者には安心され、 友だちには信頼され、 年少者には慕われる。 こんな人物を目指していた。 顔淵・季路侍す。子曰わく、盍ぞ各々爾の志を言わざる。子路曰わく、願わくは車馬衣裘、朋友と共にし、之を敝りても憾むこと無からん。顔淵曰わく、善に伐るこ…

青春とは人生のある期間ではなく、心の持ち方を言う

青春とは 人生のある期間ではなく、 心の持ちかたを言う… 年を重ねただけで人は老いない… 米国の詩人サミュエル・ウルマンの「青春」(作山宗久訳)より。 孔子も年を重ねても 青春であったと思える。 葉公、孔子を子路に問う。子路対えず。子曰わく、女(な…

いつも嬉しそうで明るい人

人としての道を学んで 習得すると、 嬉しくて性格が自然と明るくなる。 いつも嬉しそうで 明るい人のところには、 人がたくさん集まって友だちも増える。 だが、人がいつも自分のことを 認めてくれるとは限らない。 それでも不平不満を言わず、 人としての道…

口先だけの人は嫌い

前回みてきたように、 孔子先生は実践の伴わない言葉を 恥と考えていた。 だからこそ孔子先生は 口先だけの人間を 嫌っていたのだと思うし、 そのような人間にならないように 弟子を教育していたのではないだろうか? 或(ある)ひと曰わく、雍(よう)や、…

実践の伴わない言葉は恥

(前回からの続き) さらに言えば孔子先生は、 実践の伴わない言葉を 恥ずべきものと考えていたように思える。 子曰わく、古者(いにしえ)言(ことば)を之(こ)れ出(いだ)さざるは、身の逮(およ)ばざるを恥ずればなり。(里仁第四・仮名論語45頁) …

孔子も衣食住の充実を考えていた

衣食住が充実して始めて 道徳などを考えることができる。 このことを表したことわざに 「衣食足りて礼節を知る」というものがある。 おそらく孔子先生も そのように考えていたのではないだろうか? 子曰わく、貧しくして怨(うら)む無きは難(かた)く、富…

口先より実践

前回みてきたように、 孔子先生は実践を重んじる。 口先だけよりも 実践であった。 子貢、君子を問う。子曰わく、先(ま)ず行う、其(そ)の言(ことば)は而(しか)る後に之(これ)に従う。(為政第二・仮名論語17頁) 弟子の子貢が君子について質問を…

孔子は実践を重んじる

前回見てきたように、 「楽しく学び実践すること」は 論語の三大テーマの一つ。 孔子先生が実践を重んじていたことは 次の章句からも分かる。 子、四を以て教う。文、行、忠、信。(述而第七・仮名論語90頁) 孔子先生は、次の四つの目的をもって教えられた…

今日は孔子の誕生日

今日9月28日は孔子先生の誕生日とされる日。 台湾台北の孔子廟では孔子生誕祭が催され、 孔子先生から数えて79代目孔家当主・孔垂長先生が奉祀官を務める。 いつか行ってみたいと思う。 台北市政府観光局イベント情報 子曰わく、我を知ること莫(な)きか…

孔子は真心を大事にされた

孔子先生は真心を大事にされたのである。 子、四を以て教う。文、行、忠、信。(述而第七・仮名論語90頁) 孔子先生は、次の四つの目的をもって教えられた。 ①読書②実践③誠実④信義。 子曰わく、巧言令色、鮮なし仁。(学而第一・仮名論語2頁、陽貨第十七・…

孔子のおもてなし

(前回からの続き) 孔子の「おもてなし」と言えるのではないだろうか? 当時、楽師は盲人であったという(金谷治訳注論語)。 おもてなしの心、学びたいと思う。 師冕(べん)見(まみ)ゆ。階に及べり。子曰わく、階なり。席に及べり。子曰わく、席なり。…

孔子の間違い(1/2)

前回からの続き 孔子先生にも間違いはあった。 子、南子を見る。子路説(よろこ)ばず。夫子(ふうし)之(これ)に矢(ちか)いて曰わく、予が否なる所の者は、天之を厭(う)たん、天之を厭たん。(雍也第六・仮名論語78頁) 孔子先生が南子に会われまし…

本当に分かってくれる弟子だけに語ったこと

言葉は一人歩きする。 そして思いも寄らない誤解を生む。 孔子が生きていた時代でさえ、 孔子の言葉を曲解していた者がいたのだろう。 子曰わく、予(われ)言うこと無からんと欲す。子貢曰わく、子如(も)言わずんば、則(すなわ)ち小子(しょうし)何を…

孔子のストレス

孔子にも、こんなストレス?があったようです。 子曰わく、徳の修まらざる、学の講ぜざる、義を聞きて徒(うつ)る能わざる、不善の改むる能わざる、是れ吾が憂なり。(述而第七・仮名論語80頁) 孔子先生が言われました。 「徳が身につかないこと、学が究…

孔子も酒を飲む

酒は量無く乱に及ばず。(郷黨第十・仮名論語133頁) 酒には決まった量はないが乱れて人に迷惑をかけるような飲み方はされなかった。 孔子先生もお酒を飲んでいた。 そして相当お酒に強かったことをうかがわせる。 ちなみに子罕第九・仮名論語119頁に…

温良恭倹譲

子禽(しきん)、子貢に問うて曰わく、夫子(ふうし)の是(こ)の邦(くに)に至るや、必ず其(そ)の政(まつりごと)を聞く、之(これ)を求めたるか、抑抑(そもそも)之を与えたるか。子貢曰わく、夫子は温良恭倹譲、以(もっ)て之を得たり。夫子の之…

孔子は個性に合わせて教えてくれる

孔子先生は、 教えを受ける側の個性に合わせて 教え方を変えていたようだ。 子路問う、聞くままに斯れ諸を行わんか。子曰わく、父兄の在すこと有り、之を如何ぞ、其れ聞くままに斯れ諸を行わんや。冉有問う、聞くままに斯れ諸を行わんか。子曰わく、聞くまま…