微庵の論語メモ

現代語訳は可能な限り原文に忠実に、かつ分かり易くを心がけております。

孔子は実践を重んじる

前回見てきたように、
「楽しく学び実践すること」は
論語の三大テーマの一つ。
 
 
孔子先生が実践を重んじていたことは
次の章句からも分かる。
 
 
子、四を以て教う。文、行、忠、信。(述而第七・仮名論語90頁)
孔子先生は、次の四つの目的をもって教えられた。
①読書②実践③誠実④信義。
 
 
子曰わく、詩三百を誦し、之に授くるに政を以てして達せず、四方に使いして専対すること能わざれば、多しと雖も亦何を以て為さん。(子路第十三・仮名論語184頁)
孔子先生が言われました。
詩経にある300もの詩を暗誦していたとしても、政治を任せてその任務を果たすことが出来ず、外国への使いを任せても自分の責任において応対することができないようでは、何の役に立つというのか?」
 
 
子曰わく、弟子(ていし)、入りては則ち孝、出でては則ち弟、謹みて信、汎く衆を愛して仁に親しみ、行いて余力あれば、則ち以て文を学べ。(学而第一・仮名論語3頁)
孔子先生が言われました。
「若者よ。家では孝を行い、外では弟(目上に穏やかに従うこと)を行い、謹んで信を心がけ、広く人々を敬愛し、仁に志す
人に親しむのだ。その上で余力あれば、書物に学ぶことだ」