微庵の論語メモ

現代語訳は可能な限り原文に忠実に、かつ分かり易くを心がけております。

2016-05-01から1ヶ月間の記事一覧

正しさは人に求めない

君子は自分を正しくするだけで、その正しさを人に求めない。 上位に在りて下を陵がず、下位に在りて上を援かず、己を正しくして人に求めざれば則ち怨み無し。上天を怨みず、下人を尤めず。故に易きに居りて以て命を俟ち、小人は険を行いて以て幸を徼む。(中…

言葉には言霊がある

言葉には言霊がある。 善いことを言えば善いことを招き、 悪いことを言えば悪いことが招く。 故に君子は言葉を選ぶのである。 是の故に言悖りて出ずる者は、亦悖りて入る。貨悖りて入る者は、亦悖りて出ず。(大学・仮名大学28頁) この故に、道理に背いた…

人物は公私を分ける

舛添都知事は 税金が使われる政治資金を 家族の宿泊費や飲食費に充て、 公用車を自身の別荘への行き来に使っていたという。 公私の区別があまりに杜撰。 人物とは言えまい。 子游武城の宰たり。子曰わく、女、人を得たりや。曰わく、澹台滅明なる者あり。行…

命には宿命、運命、天命(使命)がある

命には宿命、運命、天命(使命)がある。 宿命は変えられないが、運命は変えられる。 与えられた宿命のもと、最善を尽くす。 最善を尽くしていれば、必ず天命(使命)が見つかる。 天命(使命)が見つかれば、運命は必ず好転する。 孔子曰わく、命を知らざれ…

行いて余力あれば、則ち以て文を学べ(論語、学而第一⑥)

文とは文書すなわち書物のこと。 書物に学ぶのは、 仁を磨くため、君子の道を行うためである。 子曰わく、弟子、入りては則ち孝、出でては則ち弟、謹みて信、汎く衆を愛して仁に親しみ、行いて余力あれば、則ち以て文を学べ。(学而第一・仮名論語3頁) 孔…