微庵の論語メモ

現代語訳は可能な限り原文に忠実に、かつ分かり易くを心がけております。

2014-07-01から1ヶ月間の記事一覧

人に学び、書に学び、天に学ぶ

最初は人から学び、 字が読めるようになれば、 書物から学び、 さらに進めば天から学ぶ。 子曰わく、三人行えば、必ず我が師有り。其の善き者を択びて之に従い、其の善からざる者にして之を改む。(述而第七・仮名論語88頁) 孔子先生が言われました。 「…

おぞましい事件が多くてテレビが怖い

おぞましい事件が多すぎて テレビニュースを見るのが怖い。 こんなものを受動的に見ていたら、 異常なものを異常と思わなく なってしまうのではないか?と 心配するのである… (前略)子曰わく、礼に非ざれば視ること勿れ、礼に非ざれば聴くこと勿れ、礼に非…

変えていいもの、いけないもの

世の中には 変えてはならない根本と 柔軟に変えていくべき 枝葉末節がある。 孔子の教えが 2500年も受け継がれているのは それが変えてはならない根本 だからだろう。 孔子の教えを知ることにより 変えてはならないものと 柔軟に変えていくべきものの 違…

法律関係より信頼関係

契約など法律関係は 万が一の時のための備え。 普段大切なのは、 この会社なら、この人なら、 非道いことはしまいという 信頼関係。 大切にすべきは 法律関係よりも 信頼関係だろう。 子曰わく、之を道くに政を以てし、之を斉うるに刑を以てすれば、民免れて…

誠は感化育成である

仁とは人の道であり、 人の道は誠であり、 誠は感化育成である。 唯天下の至誠のみ、能く其の性を尽くすことを為す。能く其の性を尽くせば則ち能く人の性を尽くす。能く人の性を尽くせば、則ち能く物の性を尽くす。能く物の性を尽くせば、則ち以て天地の化育…

不妊治療で学んだこと

結婚して長く 子どもができなかった。 不妊治療の病院へ行った。 私にも妻にも 不妊の原因は無かった。 まずはタイミング療法で 様子を見る。 なぜか妊娠には至らず。 さらに人工受精、胚移植と 段階を踏むものの、 妊娠には至らず。 最終段階の胚盤胞移植と…

自分はどれだけ確立していたのか?

自分たちのサッカーを追求する道は 間違っていないはず。 だが果たしてその自分は どれだけ確立していたのだろうか? 自分は「自らを分ける」と書く。 他人と切磋琢磨して初めて 他人との違いを知ることができ、 自らを分けることができる。 日本代表はまだ …

企業の社会貢献を考える

利益を上げて、 その利益を社会貢献に回す というのでは上から目線。 企業活動そのものが 社会貢献に直結する という同一目線であるべき。 松下幸之助も言った。 「適正な利益は企業の使命達成に対する報酬」と。 子罕に利を言う、命とともにし、仁とともに…

理想の上司を考える

業務に精通しているに 越したことは無いが、 必ずしもその必要は 無いように思う。 業務に精通することよりも、 前線で働くみんなが 持てる力を存分に 発揮できるような環境を 作れる者であるべきと思う。 大学の道は、明徳を明らかにするに在り。民に親しむ…

子育てには電子映像より絵本

心静かに深く考えるという作業は 人間にしかできないこと。 だから心静かに深く考えることは 仁(人の道)と言える。 止まるを知りて后定まる有り。定まりて后能く静かなり。静かにして后能く安し。安くして后能く慮る。慮りて后能く得。(大学・仮名大学1…

第一次大戦、もしも陸軍を派遣していたら…

100年前の今月28日、 第一次大戦が開戦した。 日本は日英同盟に基づき対独参戦した。 ところが、 独のアジア拠点を攻略したのみ。 欧州へは海軍の巡洋艦1隻・駆逐艦8隻を派遣するに止めた。 同盟国・英国からの再三の陸軍派遣要請には応じなかった。 …

妻に愛されることよりも

妻に愛されることよりも 自分が妻のことを 本当に愛しているのか? を心配するのである。 子曰わく、人の己を知らざるを患えず、人を知らざるを患うるなり。(学而第一・仮名論語10頁) 孔子先生は言われました。 「人に認められないことを心配するのでは…

世の中には悪い人がいる

世の中には悪い人がいる。 わが子が将来独り立ちするとき、 きちんと仁に志す人に付き従えるように 判断力を身につけて欲しいのだ。 子曰わく、弟子、入りては則ち孝、出でては則ち弟、謹みて信、汎く衆を愛して仁に親しみ、行いて余力あれば、則ち以て文を…

仲間から認められたいという承認欲求

SNS疲れ、 LINEの既読疲れ、 悪ふざけツイートなどなど。 みな仲間から認められたいという 承認欲求が原因している。 この承認欲求について、 米国の心理学者・マズローは 次のように説いている。 「人は衣食住の心配が無くなると、 次に帰属感や仲間…

正しいと思うなら妥協せずに成し遂げる

正しいと本気で思うなら、 妥協せずに成し遂げる。 最初は反対する者が 多いかもしれないが、 必ず理解者は現れる。 子曰わく、徳は孤ならず。必ず隣有り。(里仁第四・仮名論語46頁) 孔子先生が言われました。 「徳を行う者は決して孤独ではない。必ず近…

暴力の連鎖を断ち切る

暴力は連鎖しやすい。 家庭内暴力の中で育った人は、 自分のパートナーや子どもにも 暴力を振るう傾向にあるという。 たとえ暴力を受けても 決して他の人に暴力を振るわない。 暴力の連鎖を断ち切る者は 間違いなく君子であろう。 子貢問うて曰わく、一言(…

国家資本主義と市場資本主義

中国やロシアは 国家資本主義と称される。 言論の自由など人権は二の次。 閉ざされた政府が 経済・社会を支配する。 これに対し日米欧は 市場資本主義。 政府のリーダーは 言論の自由などが保障された 公正な選挙によって選ばれ、 経済・社会は自由を基調と…

公正な選挙は間違いを改める

人間なら誰だって間違いはある。 大切なのは間違えないことよりも、 すぐに修正することだろう。 http://blogs.yahoo.co.jp/rihito141/9816859.html 子曰わく、過(あやま)ちて改めざる、是(これ)を過ちと言う。(衛霊公第十五・仮名論語239頁) 孔子…

論語、学而第一④

論語の最初から4番目の章句。 曽子曰わく、吾日に吾が身を三省す。人の為に謀りて忠ならざるか、朋友と交わりて信ならざるか、習わざるを伝うるか。(学而第一・仮名論語2頁) 曽先生が言いました。 「私は、自分自身を何度も省みて、善くないところを省く…

言葉は伝達手段に過ぎないか?

言葉は伝達手段に過ぎない、 と論語にはある。 子曰わく、辞(じ)は達するのみ。(衛霊公第十五、仮名論語244頁) 孔子先生が言われました。 「言葉は伝達手段でしかないのだよ」 だが言葉は、 考える、思う、学ぶための手段でもある。 (なぜ言葉を学ぶ…

ベースを回るスピード

かつて 王や長嶋はホームランを打っても ベースを回るスピードが速かった。 相手投手にとって辛い時間を早く終わらせるためという。 今の選手は割とゆっくりベースを回る。 ファンに喜んでもらう時間を多く作るためだろうか? 自分に注目してもらうためだろ…

見た目もおろそかにしない

見た目だけではいけないが、 http://blogs.yahoo.co.jp/rihito141/11669231.html だからといって見た目を おろそかにしていいということではない。 内面と外面のバランスが 保たれていることが大事なのだと思う。 子曰わく、質、文に勝てば則ち野。文、質に…

巧言令色、鮮なし仁(論語、学而第一③)

仁は見せかけであってはならない。 このことを最も端的に表した章句と言える。 のちの陽貨第十七にも 全く同じ章句が存在する。 とても大事なことだから 最初から三番目にも 置かれたのではないだろうか? 子曰わく、巧言令色、鮮なし仁。(学而第一・仮名論…

善を選んで誠になる

一つ一つ目の前の善を選ぶ。 こうして 善を積み重ねてゆくことで、 誠になれるのではないかと思う。 身を誠にするに道有り。善に明らかならざれば、身に誠ならず。 誠は天の道なり。之を誠にするは、人の道なり。誠は勉めずして中り、思わずして得、従容とし…

違う意見も謙虚に聞く

違う意見にも耳を傾ける。 そういう謙虚な心を養いたいのである。 子曰わく、後生畏る可し。焉んぞ来者の今に如かざるを知らんや。四十五十にして聞くこと無くんば、斯れ亦畏るるに足らざるのみ。(子罕第九・仮名論語121頁) 孔子先生が言われました。 …

一つ一つ目の前の善を選んでゆく

ベストを尽くすとは言うものの、 http://blogs.yahoo.co.jp/rihito141/11649805.html はじめからベストを尽くすのは難しい。 ベストを尽くせるようになるために、 一つ一つ目の前の善を選んでゆくのだと思う。 子曰わく、回(かい)の人と為(な)りや、中庸…

「至善」とはベスト尽くすこと

至善とは最善のこと。 君子の道は、 どんなときも最善(ベスト)を尽くすところにある。 大学の道は、明徳を明らかにするに在り。民に親しむに在り。至善に止まるに在り。(大学・仮名大学1頁) 大学の道(君子となるための学問の道)は、①明徳を明らかにす…

やましいことが無いなら号泣するな

号泣県議の映像は衝撃が走る。 やましいことが無いと言い張るなら、 堂々としていればよいではないか。 司馬牛、君子を問う。子曰わく、君子は憂(うれ)えず、懼(おそ)れず。曰(い)わく、憂えず、懼れず、斯(こ)れ之(これ)を君子と言うか。子曰わく…

自分をよく見せようなんて考えない

ありのままの自分でよい。 http://blogs.yahoo.co.jp/rihito141/11423486.html 自分をよく見せようなんて考えない。 心豊かにありたいのである。 子曰わく、巧言令色(こうげんれいしょく)、鮮(すく)なし仁。(学而第一・仮名論語2頁、陽貨第十七・仮名…

「民に親しむ」とは

「民に親しむ」とは、 民と同じ目線に立つこと。 上から目線でエラそうなのは 君子の道ではない。 さらに言えば、 仁は二人の人が相親しむ様子を 漢字にしたものであるから、 「民に親しむ」とは、 仁を意味しているとも言えるのである。 大学の道は、明徳を…