一つ一つ目の前の善を選ぶ。
こうして
善を積み重ねてゆくことで、
誠になれるのではないかと思う。
身を誠にするに道有り。善に明らかならざれば、身に誠ならず。
誠は天の道なり。之を誠にするは、人の道なり。誠は勉めずして中り、思わずして得、従容として道に中るは聖人なり。之を誠にするは、善を択びて固く之を執る者なり。(中庸第二十章・仮名中庸48頁)
自分の身を誠にするにも道がある。善に明らかでなければ、自分の身は誠にならない。
誠は天の道である。これに学んで自分を誠にするのが、人の道である。本当に誠の人は、特に勉強しなくても誠の道にあたり、特に考えなくても誠の道を得、ゆったりとしていても誠の道にあたる。このような人は聖人である。聖人でない私たちが誠となるためには、善を選んで固くそれを守るのである。