微庵の論語メモ

現代語訳は可能な限り原文に忠実に、かつ分かり易くを心がけております。

2013-10-01から1ヶ月間の記事一覧

「知」は物事を本質から判断する

知とは判断力のことだった。 http://blogs.yahoo.co.jp/rihito141/9960834.html では、判断力といっても どのように判断する力なのだろうか? 大学には次のようにある。 知を致すは物を格すに在り。(大学・仮名大学3頁) 「致す」は極めるを意味し、 「格」は…

真面目・正直は大事なことだが…

真面目・正直は大事なことだが、 それを都合よく利用しようとする者がいることには 十分注意しなければならない。 子曰わく、弟子、入りては則ち孝、出でては則ち弟、謹みて信、汎く衆を愛して仁に親しみ、行いて余力あれば、則ち以て文を学べ。(学而第一・…

恒有る者

成功の道は信用を得ることである。 どんなに才能や手腕があっても、 平凡なことを忠実に実行できないような若者は、 将来の見込みはない。 (阪急電鉄の創業者、小林一三の言葉) 子曰わく、聖人は吾(われ)得て之(これ)を見ず。君子者を見るを得ば、是(…

論語は人生のガイドブック

旅に出るとき 多くの人は事前に ガイドブックを買う 短い旅の時間を 充実させるために 人生も旅に似ている なのに多くの人は ガイドブックを持たない 論語に代表される孔子の教えには どう生きるか?に対するヒントが 多く掲載されている この意味で論語は …

教育勅語は創られた道徳なのか?

日本経済新聞の井上亮編集委員が また明治時代について的外れなことを書いている (過去の記事:皇位継承問題、日経へ反論)。 今回の記事を一部抜粋・要約すると次のようになる。 (10月20日日本経済新聞朝刊より) 『誕生して間もない明治国家は、西洋から…

忠恕(まごころからの思いやり)

「忠恕」は一般的に 「まごころと思いやり」 と解釈される。 これを 仮名論語の著者・伊與田覺先生は 「まごころからの思いやり」 と解釈する (「論語に生き論語を活かす」17頁)。 私は伊與田先生の解釈を 採用している。 理由は2つ。 ①「まごころと思…

君子と小人、人格と能力

(前回からの続き) 実際孔子先生は、 「君子」と「器」を使って 次のように弟子を評価した。 子、子賤(しせん)を言う、君子なるかな、若(かくのごと)き人。魯(ろ)に君子者無くんば、斯(こ)れ焉(いず)くにか斯(これ)を取らん。 子貢問うて曰わく…