微庵の論語メモ

現代語訳は可能な限り原文に忠実に、かつ分かり易くを心がけております。

#その他文学

大切なことは目に見えない

サン=テグジュペリの 「星の王子さま」の中で 王子は狐に次のように教わった。 「心で見なくちゃ、 物事はよく見えないってことさ。 大切なことは目に見えないんだよ」と。 子曰わく、人にして遠き慮無ければ、必ず近き憂有り。(衛霊公第十五・仮名論語2…

恕は思いやりと解釈されるが、

恕は一般的に 思いやりと解釈される。 だが恕は、 「心の如く」と書く。 したがって、 相手の心の如く、 相手の立場に立って考えること と解釈する方が正解かもしれない。 子曰わく、参や、吾が道は一を以て之を貫く。曽子曰わく、唯。子出ず。門人問うて曰わ…

教という漢字には孝がある(仁の本は孝)

教という漢字には孝がある。 漢字が作られた大昔、 教えると言えば孝だった。 孝は人間以外の動物は 行えないもの。 孝が人間を他の動物と区別し、 人間を人間らしくする(仁)と 考えられたからだろう。 論語でも 孝は仁の基本となっている。 有子曰わく、…

忠恕(まごころからの思いやり)

「忠恕」は一般的に 「まごころと思いやり」 と解釈される。 これを 仮名論語の著者・伊與田覺先生は 「まごころからの思いやり」 と解釈する (「論語に生き論語を活かす」17頁)。 私は伊與田先生の解釈を 採用している。 理由は2つ。 ①「まごころと思…