微庵の論語メモ

現代語訳は可能な限り原文に忠実に、かつ分かり易くを心がけております。

2014-03-01から1ヶ月間の記事一覧

言うのはタダか?

「言うのはタダだから」と いろいろズケズケと言ってくる人がいる。 しかし本当にタダなのだろうか? 信は「人が言う」と書く。 誠は「言葉が成る」と書く。 タダだからといってズケズケと物を言うのは、 信用や人間性に大きな損失をもたらしてしまうと思う…

三種の神器が意味する徳

昨日、 天皇皇后両陛下が伊勢神宮を参拝された。 歴代天皇に受け継がれる「三種の神器」のうち 剣と璽(じ=まがたま)を2人の侍従がそれぞれ黒いケースに入れて運んだ。 剣璽が皇居の外に出るのは 前回の式年遷宮後の参拝以来20年ぶりという。 三種の神…

集団的自衛権は「他人のための正当防衛」では?

同じ志をもち、 同じような考え方をしているためか、 日頃から親しくしている友人がいる。 ある日、彼がチンピラにからまれ 殴られそうになっていた。 私は日頃から体を鍛え、 護身術を身につけている。 私は彼を助けるため そのチンピラに護身術をもって対…

論語と大学・中庸の関係

論語は孔子の言葉を集めたものであって、 孔子の教えを体系的に説明したものではない。 (論語とは) そのため論語を読んだだけでは、 孔子の教えは分かりにくい。 孔子の教えを体系的に説明するものとして、 大学と中庸がある。 大学は曽子(孔子の弟子)が…

中庸は神道と似ている

中庸は 孔子の孫にあたる子思が 「孔子の教えを著述したもの」 と言われる。 日本で自然発生した神道と よく似ている。 子曰わく、鬼神の徳たる、其れ盛なるかな。之を視れども見えず、之を聴けども聞こえず、物に体して遺す可からず。天下の人をして齊明盛…

復興の「興」の示すもの

復興の「興」は、 「二人が四本の手で、一斉に持ち上げること」を示している。 復興とは、 お上が上から引っぱり上げようとするものではなく、 被災地の方々が下から持ち上げるものなのだ。 お上の役割は、 持ち上げようとする被災地の方々を 側面から支援す…

即戦力を求める風潮はおかしくないか?

大企業は即戦力を求める。 その為、学生たちは 専門知識の修得に熱心という。 専門知識を学ぶことは もちろん大事。 だが、専門知識を学んだとしても いざ社会に出れば 習いもしなかった問題や 見たことも聞いたことも無いような 問題に対処しなければならな…

直き心はどんなものだろうか?

では直き心はどんなものだろうか? 直き心は 発光する鏡のようなものとイメージしている。 鏡のようなものなので、 常に磨いておかないと 曇ったり汚れがついたりして 発光することができなくなってしまう。 詩に云(い)わく、徳の軽(かろ)きこと毛の如(…

君子も遊ぶ

もしも自動車のハンドルに 遊びが無かったら、 ハンドリングが ぎこちないものとなって 安全に運転することが できなくなってしまうだろう。 人間もそれと同じ。 もしも人間に遊びが無かったら、 こちこちの融通のきかない 小人と言われてしまうのだろう。 …

徳とは何か?

「徳」は「直」「心」「行」と書く。 「徳」とは、 「直き心を行うこと」であると言える。 この「直き心」は天性、 すなわち天から与えられたものである。 性は徳なり。(中庸第二十五章・仮名中庸59頁) 性は徳である。 天の命ずる之(これ)を性と言い、…