微庵の論語メモ

現代語訳は可能な限り原文に忠実に、かつ分かり易くを心がけております。

#その他社会学

人の悪口は言わない

人の悪口は言わない。 人の善い所を言うことを楽しみたい。 孔子曰わく、益者三楽、損者三楽。礼楽を節せんことを楽しみ、人の善を道(い)うことを楽しみ、賢友多きを楽しむは、益なり。驕楽を楽しみ、佚遊を楽しみ、宴楽を楽しむは、損なり。(季氏第十六…

変えていいもの、いけないもの

世の中には 変えてはならない根本と 柔軟に変えていくべき 枝葉末節がある。 孔子の教えが 2500年も受け継がれているのは それが変えてはならない根本 だからだろう。 孔子の教えを知ることにより 変えてはならないものと 柔軟に変えていくべきものの 違…

「民に親しむ」とは

「民に親しむ」とは、 民と同じ目線に立つこと。 上から目線でエラそうなのは 君子の道ではない。 さらに言えば、 仁は二人の人が相親しむ様子を 漢字にしたものであるから、 「民に親しむ」とは、 仁を意味しているとも言えるのである。 大学の道は、明徳を…

論語一意味不明な章句の活用法

前回見てきたように、 変化に適応できなければ、 生き残ってゆくことはできない。 http://blogs.yahoo.co.jp/rihito141/11393062.html 論語一意味不明 とも言われる次の章句。 環境の変化に適応することの 大切さを説いたものとして 次のように解釈すること…

分かり易く伝えることは仁だろう

難しいことを 難しく説明しても伝わらない。 無駄に長話しや長い文章、 専門用語を用いた説明には うんざりだ。 中学生でも理解できるような 分かり易い言葉を使って 極力手短かに説明することは、 仁(人の道)なのだろう。 子曰わく、辞(じ)は達するのみ…

論語と大学・中庸の関係

論語は孔子の言葉を集めたものであって、 孔子の教えを体系的に説明したものではない。 (論語とは) そのため論語を読んだだけでは、 孔子の教えは分かりにくい。 孔子の教えを体系的に説明するものとして、 大学と中庸がある。 大学は曽子(孔子の弟子)が…

「ありがとう」の反対語

「ありがとう」を漢字にすると「有難う」。 「有難い」の反対語は「当たり前」となる。 有難いと思ったことを 当たり前と思うようになった時、 傲慢や狭量が始まるのだろう。 子曰わく、如(も)し周公(しゅうこう)の才(さい)の美(び)有りとも、驕(お…

知は知識でなく判断力

「知」とは、 知識が豊富なことではない。 子曰わく、蓋し知らずして之を作る者有らん。我は是れ無きなり。多く聞きて、其の善き者を択びて是に従い、多く見て之を識すは、知るの次なり。(述而第七・仮名論語91頁) 孔子先生が言われました。 「あまり知…

「ダメ出し」でなく「ポジ出し」を

「ダメ出し」に対する言葉として、 「ポジ出し」という言葉が生まれている。 「ポジ出し」とは、 非難やあら探しなどの「ダメ出し」ではなく、 皆で前向きな改善策を出し合うことを言うようである。 (4月4日日本経済新聞朝刊「春秋」を再構成) 子曰わく…