微庵の論語メモ

現代語訳は可能な限り原文に忠実に、かつ分かり易くを心がけております。

2015-03-01から1ヶ月間の記事一覧

説(論語、学而第一①)

説はよろこぶ。 悦ではなく説なのは、 心でよろこぶのでは足りず、 人に言いたくなるほどだからかもしれない。 小さなこと、 些細なことでもよろこび、 感動・感謝できるよう、 常に心の新鮮を保つ。 論語を貫くテーマである。 子曰わく、学びて時に之を習う…

美しい音楽は心をきれいにする

美しい音楽を聴くと感動する。 感動すると心が洗われてきれいになる。 心がきれいになると、 悪いことをしようと思わなくなる。 だから孔子先生は 美しい音楽が好きだったのだろう。 子、齊に在りて韶を聞く。三月、肉の味を知らず。曰わく、図らざりき、楽…

習(論語、学而第一①)

「習」の「羽」は雛鳥を表し、 「白」は重ねること→繰り返すことを表す。 したがって、「習」は 雛鳥が羽を何度も動かして 飛ぶことを習得していく様子を表している。 そこから「習」は 実践するという意味も持ってくる。 孔子先生は実践を重んじる。 論語を…

徳を知る者は少ない

天は必ず各人に徳を与えている。 だが、自分に与えられた徳を知る者は少ない。 子曰わく、由、徳を知る者は鮮なし。(衛霊公第十五・仮名論語229頁) 孔子先生が言われました。 「由(子路)、徳を知る者は少ないのだよ」 天の命ずる之を性と言い、性に率…

日本人の宗教観と論語

日本人の宗教観は 信仰するより畏敬すると言われている。 次の和歌によく表れている。 心だに誠の道にかないなば 祈らずとても神や守らん 菅原道真 何事のおわしますかは知らねども かたじけなさに涙がこぼるる 西行法師 論語には次のようにある。 樊遅、知…

学(論語、学而第一①)

子曰わく、学びて時に之を習う、亦説ばしからずや。朋遠方より来る有り、亦楽しからずや。人知らずして慍みず、亦君子ならずや。(学而第一・仮名論語1頁) 孔子先生が言われました。 「学んだことを時に応じて実践・習得する。なんと喜ばしいことではない…

結婚前は両目で見て、結婚後は

「結婚前は両目で見て、結婚後は片目をつぶれ」 子曰わく、其の以す所を視、其の由る所を観、其の安んずる所を察れば、人焉んぞ廋(かく)さんや。人焉んぞ廋さんや。(為政第二・仮名論語16頁) 孔子先生が言われました。 「その人の行いをみる。その行い…

人の己を知らざるを患えず(論語、学而第一⑯)

学而第一篇最後の章句。 子曰わく、人の己を知らざるを患えず、人を知らざるを患うるなり。(学而第一・仮名論語10頁) 孔子先生は言われました。 「人に認められないことを心配するのではない。自分が人を認めていないのではないか?と心配するのだ」 た…

アニメやゲームがおぞましい事件の温床では?

心深く静かに考える。 これは人間だけに与えられた特性。 アニメやゲームではこの特性は養われない。 今回の川崎の事件もアニメやゲームの仲間内。 アニメやゲームは 想像力に欠けた思慮浅薄な人間を増殖させるだけ。 子どもを守るなら、 社会全体がアニメや…

貧しくして道を楽しみ(論語、学而第一⑮)

たとえ裕福でも たとえ貧しくても 道を楽しむ。 これも論語の中で 何度も繰り返されるテーマである。 子貢曰わく、貧しくして諂うこと無く、富みて驕ること無きは如何。子曰わく、可なり。未だ貧しくして道を楽しみ、富みて礼を好む者には若かざるなり。子貢…