微庵の論語メモ

現代語訳は可能な限り原文に忠実に、かつ分かり易くを心がけております。

#社会教育

新装版・仮名論語は書店で買える!

仮名論語に新装版が出ます。 ついに、書店で買えるようになるようです。 仮名論語ほど純粋で 孔子先生の真意を表して論語は無いのではないかと思います。 仮名論語ほど素読に適した論語は無いとも思います。 多くの人にまずは学而篇だけでも 何度も素読して…

習(論語、学而第一①)

「習」の「羽」は雛鳥を表し、 「白」は重ねること→繰り返すことを表す。 したがって、「習」は 雛鳥が羽を何度も動かして 飛ぶことを習得していく様子を表している。 そこから「習」は 実践するという意味も持ってくる。 孔子先生は実践を重んじる。 論語を…

「居安きを求むること無し」(論語、学而第一⑭)

「居安きを求むること無し」とある。 「家での安息を求めない」という意味ではないだろう。 子の燕居するや、申申如たり、夭夭如たり。(述而第七・仮名論語81頁) 孔子先生が家でおくつろぎのときは、のびのびとされ、にこやかな表情をしておられました。…

「礼の和を用て貴しと為す」(論語、学而第一⑫)

礼の大切さは 何度も繰り返されるテーマ。 次の章句は礼の目的を みんなが和することにある としたものと解釈することができる。 この章句もやはり、 学而第一に相応しいように思う。 有子曰わく、礼の和を用て貴しと為すは、先王の道も斯を美と為す。小大之…

人を人として扱うなら

人を人として扱うなら 敬意をもって指導すべきだ。 人を追い込み、 人の心を傷つけるような やり方をする指導者は 指導者として無能であると 白状しているようなものだ。 子路、君子を問う。子曰わく、己を修めて以て敬す。曰(い)わく、斯くの如きのみか。…

愚痴も文句も嫌みも言わない

自然はどんな状況にあっても ただ黙々と 次の季節の準備をする。 愚痴も文句も嫌みも言わない。 子曰わく、予言うこと無からんと欲す。子貢曰わく、子如し言わずんば、則ち小子何をか述べん。子曰わく、天何をか言うや、四時行われ百物生ず。天何をか言うや…

見た目もおろそかにしない

見た目だけではいけないが、 http://blogs.yahoo.co.jp/rihito141/11669231.html だからといって見た目を おろそかにしていいということではない。 内面と外面のバランスが 保たれていることが大事なのだと思う。 子曰わく、質、文に勝てば則ち野。文、質に…

「至善」とはベスト尽くすこと

至善とは最善のこと。 君子の道は、 どんなときも最善(ベスト)を尽くすところにある。 大学の道は、明徳を明らかにするに在り。民に親しむに在り。至善に止まるに在り。(大学・仮名大学1頁) 大学の道(君子となるための学問の道)は、①明徳を明らかにす…

いつも嬉しそうで明るい人

人としての道を学んで 習得すると、 嬉しくて性格が自然と明るくなる。 いつも嬉しそうで 明るい人のところには、 人がたくさん集まって友だちも増える。 だが、人がいつも自分のことを 認めてくれるとは限らない。 それでも不平不満を言わず、 人としての道…

人から良く思われたいとか考えなくなった

人から良く思われたいとか考えなくなった。 子曰わく、我を知ること莫きかな。子貢曰わく、何為れぞ其れ子を知ること莫からんや。子曰わく、天を怨みず、人を尤めず、下学して上達す。我を知る者は其れ天か。(憲問第十四・仮名論語219頁) 孔子先生が「…

まずは自分を大切に

まずは自分を大切にする。 自分を大切にすることは 親の気持ちを思いやることになる。 親の気持ちを思いやることは孝。 孝は仁の第一歩である。 曽子、疾有り。門弟子を召して曰わく、予が足を啓け、予が手を啓け。詩に言う、戦戦兢兢として深淵に望むが如く…

ぶれないことは頑固なのか?

ぶれないことは頑固とは違う。 仁(人の道)に適うことには ぶれてはならない。 頑固とは、 私利私欲や自分だけの都合に 固執すること。 私利私欲や自分だけの都合は 仁ではない。 子曰わく、仁に里るを美と為す。択びて仁に処らずんば、焉んぞ知なるを得ん…

君子も遊ぶ

もしも自動車のハンドルに 遊びが無かったら、 ハンドリングが ぎこちないものとなって 安全に運転することが できなくなってしまうだろう。 人間もそれと同じ。 もしも人間に遊びが無かったら、 こちこちの融通のきかない 小人と言われてしまうのだろう。 …

すべては天から与えられた試練

すべては天から与えられた試練… (別に深い意味があって書いたのではありません) 陳に在(いま)して糧(りょう)を絶つ。従者(じゅうしゃ)病(や)みて能(よ)く興(た)つこと莫(な)し。子路慍(うら)み見(まみ)えて曰わく、君子も亦(また)窮(…

口先だけの人は嫌い

前回みてきたように、 孔子先生は実践の伴わない言葉を 恥と考えていた。 だからこそ孔子先生は 口先だけの人間を 嫌っていたのだと思うし、 そのような人間にならないように 弟子を教育していたのではないだろうか? 或(ある)ひと曰わく、雍(よう)や、…

過度の贅沢は要らない

孔子先生も衣食住の充実を考えていた。 http://blogs.yahoo.co.jp/rihito141/10801678.html とはいえ、 次の章句も忘れてはならない。 君子の道を進めば、 過度の贅沢をしようなどとは思わなくなるのだろう。 子曰わく、君子は食(しょく)飽(あ)くを求む…

口先より実践

前回みてきたように、 孔子先生は実践を重んじる。 口先だけよりも 実践であった。 子貢、君子を問う。子曰わく、先(ま)ず行う、其(そ)の言(ことば)は而(しか)る後に之(これ)に従う。(為政第二・仮名論語17頁) 弟子の子貢が君子について質問を…

孔子は実践を重んじる

前回見てきたように、 「楽しく学び実践すること」は 論語の三大テーマの一つ。 孔子先生が実践を重んじていたことは 次の章句からも分かる。 子、四を以て教う。文、行、忠、信。(述而第七・仮名論語90頁) 孔子先生は、次の四つの目的をもって教えられた…

友だちのつくり方?

前回見てきたように 良き友を持つことは 論語三大テーマの一つ。 論語には 友だちのつくり方も書いてあるように思う。 曽子曰わく、君子は文を以(もっ)て友を会し、友を以て仁を輔(たす)く。(顔淵第十二・仮名論語179頁) 曽先生が言いました。 「君…

出る杭は伸ばす

出る杭を打つ。 こんなことをするような者は小人。 君子は必ず出る杭を伸ばそうと 手助けする者である。 子曰わく、君子は人の美を成し、人の悪を成さず。小人は是(これ)に反す。(顔淵第十二・仮名論語172頁) 孔子先生が言われました。 「君子は、人…

真面目・正直は大事なことだが…

真面目・正直は大事なことだが、 それを都合よく利用しようとする者がいることには 十分注意しなければならない。 子曰わく、弟子、入りては則ち孝、出でては則ち弟、謹みて信、汎く衆を愛して仁に親しみ、行いて余力あれば、則ち以て文を学べ。(学而第一・…

恒有る者

成功の道は信用を得ることである。 どんなに才能や手腕があっても、 平凡なことを忠実に実行できないような若者は、 将来の見込みはない。 (阪急電鉄の創業者、小林一三の言葉) 子曰わく、聖人は吾(われ)得て之(これ)を見ず。君子者を見るを得ば、是(…

論語は人生のガイドブック

旅に出るとき 多くの人は事前に ガイドブックを買う 短い旅の時間を 充実させるために 人生も旅に似ている なのに多くの人は ガイドブックを持たない 論語に代表される孔子の教えには どう生きるか?に対するヒントが 多く掲載されている この意味で論語は …

頭の良いだけの奴が上に多すぎる

頭の回転が速く口先の機転が利く。 それだけ。 こういう人が評価されて上に行く。 本当に困る。 或(ある)ひと曰わく、雍や、仁にして佞(ねい)ならず。子曰わく、焉(いずく)んぞ佞を用いん。人に禦(あた)るに口給(こうきゅう)を以(もっ)てすれば…

人をどう評価するか?

(前回の続き) 子曰わく、君子は器(うつわ)ならず。(為政第二・仮名論語16頁) 孔子先生が言われました。 「君子は器ではない」 君子とは簡単に言えば人格者(君子はどんな人物か?)。 器とは能力。 人の評価は、 ただ能力とそれを駆使する人格によっ…

知仁勇の意味

「知」とは、「正しい判断」をいう(参照記事)。 知者は正しい判断ができるから迷わない。 「勇」とは、 その判断を恐れず実行する勇気をいう。 「仁」とは、 勇気を持って実行しつつも 仁(人の道)を忘れないことを意味する。 仁者はいつも心に仁があるか…

流されない人になる

膨大な量の情報や 目まぐるしい変化に 流されないように 心にしっかりとした拠り所を持つ。 2500年の歴史の風雪を耐え抜いた論語は 心の拠り所、判断の拠り所として間違いは無いと思う。 子曰わく、君子は博く文を学び、之(これ)を約するに礼を以(も…

間違えないことが大切か?

人間なら誰だって間違いはある。 大切なのは間違えないことではなく、 ①すぐに修正すること。 子曰わく、過(あやま)ちて改めざる、是(これ)を過ちと言う。(衛霊公第十五・仮名論語239頁) 孔子先生が言われました。 「誤っているのに改めない。これ…

良き友はどんな人か?

「忠信(誠)を第一とし、自分と同じように忠信(誠)を第一と考えていない者を 友としてはならない」 子曰わく、(中略)忠信を主とし、己に如(し)かざる者を友とすること無かれ。(後略)(学而第一・仮名論語5頁) 「己に如(し)かざる者を 友とする…

最初と最後を読めば論語は分かる

論語には 約500もの章句があるが、 ある3つのテーマが何度も 繰り返されている。 その3つとは 1.楽しく学び実践する 2.良き友を持つ 3.君子(立派な人)はどんな人物か? この3つを見事に 凝縮している章句が 論語全体の最初に 置かれた章句であ…