微庵の論語メモ

現代語訳は可能な限り原文に忠実に、かつ分かり易くを心がけております。

頭の良いだけの奴が上に多すぎる

頭の回転が速く口先の機転が利く。
それだけ。
こういう人が評価されて上に行く。
本当に困る。
 
 
(ある)ひと曰わく、雍や、仁にして佞(ねい)ならず。子曰わく、焉(いずく)んぞ佞を用いん。人に禦(あた)るに口給(こうきゅう)を以(もっ)てすれば、屡々(しばしば)人に憎まる。其(そ)の仁を知らず、焉んぞ佞を用いん。(公冶長第五・仮名論語49頁)
ある人が言いました。
孔子先生の弟子の雍は、仁者ですが弁が立ちませんね」
これを聞いて孔子先生が言われました。
「どうして弁が立つ必要があろうか。弁が立つ者は次から次へと口先を機転させ、人から憎まれてしまうことが多い。雍が仁者であるかは知らないが、弁が立つ必要など無い」
 
 
子貢、君子を問う。子曰わく、先(ま)ず行う、其(そ)の言(ことば)は而(しか)る後に之に従う。(為政第二・仮名論語17頁)
子貢が君子について質問をしました。
孔子先生が言われました。
「まず実行する。言葉はその後だ」