微庵の論語メモ

現代語訳は可能な限り原文に忠実に、かつ分かり易くを心がけております。

論語の基礎知識

最初と最後を読めば論語は分かる

論語には 約500もの章句があるが、 ある3つのテーマが何度も 繰り返されている。 その3つとは 1.楽しく学び実践する 2.良き友を持つ 3.君子(立派な人)はどんな人物か? この3つを見事に 凝縮している章句が 論語全体の最初に 置かれた章句であ…

日・中・韓 論語の読み方に隔たり2

日本も中国・朝鮮半島も同じ論語を読んでいた。 それなのに何故、日本と中国・朝鮮との間には このような大きな差異が生じたのであろうか。 それは、 論語の読み方が全く違うからである。 中国・朝鮮半島では、 論語は科挙に合格するために読むものであった…

孔子の奥義(論語は誰が作ったか?4)

(前回からの続き) そのため、孔子は子貢には語らなかった次のことを 曽子には語ったと考えることができる。 子貢曰わく、(中略)夫子の性と天道と言うは、得て聞くべからざるなり。(公冶長第五・仮名論語55頁) 弟子の子貢が言いました。 「孔子先生の…

孔子の道を貫く「一」(論語は誰が作ったか?3)

(前回からの続き) ところが、天は孔子を見捨ててはいなかった。 孔子よりも46歳も年下の曽子が登場したのだった(仮名論語3頁上)。 子曰わく、参(しん)や、吾が道は一を以(もっ)て之(これ)を貫く。曽子曰わく、唯(い)。子出ず。門人問うて曰わ…

孔子の後継者(論語は誰が作ったか?2)

(前回からの続き) 論語にはたくさんの孔子の弟子が登場する。 なのに何故、論語を作ったのが曽子の弟子たちだったのであろうか?? それは、 孔子の真意を最もよく受け継いでいた弟子が 曽子であったからと思われる。 孔子の真意を最もよく受け継いでいた…

論語は誰が作ったか?

(前回からの続き) 論語を作ったのは誰なのか、 正確には分かっていないようである。 しかし論語を作るに当たり中心的な役割を果たしていたのが 曽参の弟子たちであろうことは推測ができる。 その理由は次の通り。 論語には数多くの弟子たちが登場するが、 …

論語とは(孔子の論語ではない)

論語は孔子が書いた本ではない。 なので「孔子の論語」という言い方は間違っているように思う。 論語とは、 孔子の言葉として伝えられるものを集め、 「本当に孔子の言葉なのかどうか」を議論しながら作った語録集なのである。 (伊與田覺先生監修「論語一日…

論語は宗教?!

論語についてあまり知らない人は、 「論語は宗教なのか」という疑問を持っているように感じることがあります。 そんな質問をされたら、私は次のように答えることにしています。 「普通の意味では宗教ではないけれども、本当の意味で宗教だよ」と。 どういう…

論語の基礎知識

論語普及会常任理事の宮武清寛さんがブログを始められました。 「論語の基礎知識」という記事があります。 論語について初心者の方はもちろん、 そうでない方も是非ご一読下さい! 宮武さんとは、ツイッター上でお目にかかり、 リンクを貼るお許しを頂きまし…

孔子本来の教えは儒教・儒家とは違う

「孔子が儒教を創設した」とか、 「孔子は儒家思想の祖」などと言われることがよくあります。 しかし私は、 孔子の教えと儒家・儒教は異なるものと考えてます。 それを説明してくれるわかりやすい文章が致知2月号151頁に載っていました。 高校生が感動し…