微庵の論語メモ

現代語訳は可能な限り原文に忠実に、かつ分かり易くを心がけております。

友だちのつくり方?

前回見てきたように
良き友を持つことは
論語三大テーマの一つ。
 
論語には
友だちのつくり方も書いてあるように思う。
 
 
曽子曰わく、君子は文を以(もっ)て友を会し、友を以て仁を輔(たす)く。(顔淵第十二・仮名論語179頁)
曽先生が言いました。
「君子は、文によって友をつくり、その友と仁を磨く」
 
 
文とは学問を意味する
孔子の求めた学問は仁の道(人としての道)。
 
 
そうすると、
この章句は
「仁の道を志す人を友とする」
と解釈することができる。
 
 
 
次の章句も
友だちづくりの章句と言える。
 
 
孔子曰わく、益者三友(えきしゃさんゆう)、損者三友(そんしゃさんゆう)、直きを友とし、諒(まこと)を友とし、多聞(たぶん)を友とするは益なり。便辟(べんぺき)を友とし、善柔(ぜんじゅう)を友とし、便佞(べんねい)を友とするは、損なり。(季氏第十六・仮名論語251頁)
孔子先生が言われました。
「有益な友だちは三種類ある。損な友だちも三種類ある。素直・正直な人を友とし、誠実な人を友とし、知識の豊かな人を友とするのは有益である。しかし、見栄っ張りを友とし、こびへつらうような人を友とし、言葉巧みで誠意に欠けるような人を友とするのは損である」