微庵の論語メモ

現代語訳は可能な限り原文に忠実に、かつ分かり易くを心がけております。

三種の神器が意味する徳

昨日、
天皇皇后両陛下が伊勢神宮を参拝された。
歴代天皇に受け継がれる「三種の神器」のうち
剣と璽(じ=まがたま)を2人の侍従がそれぞれ黒いケースに入れて運んだ。
剣璽が皇居の外に出るのは
前回の式年遷宮後の参拝以来20年ぶりという。

三種の神器のうちの鏡は、
伊勢神宮のご神体となっている。
 

鏡・璽・剣はそれぞれ、
知・仁・勇を表しているとされる。
 
 
三種の神器古事記にも記述があるという。
 
知・仁・勇を表す三種の神器
古事記の時代から天皇に受け継がれている。
このことも、
古代の日本人が孔子の教えをよく理解していた証拠
と言っても良いように思う。
 
 
 
子曰わく、君子の道なる者三つ、吾(われ)(よ)くすること無し。仁者は憂(うれ)えず、知者は惑(まど)わず、勇者は懼(おそ)れず。(後略)(憲問第十四・仮名論語216頁)
孔子先生が言われました。
「君子には三つの道があるが、私にはまだできない。仁者は憂えない、知者は迷わない、勇者は恐れない、の三つだ」
 
 
知仁勇の三の者は天下の達徳なり。之(これ)を行う所以(ゆえん)の者は一なり。(中庸第二十章・仮名中庸38頁)
知・仁・勇の三つは、古今東西いつの時代もどこの場所でも通達(通用)する徳である。この三徳を行う基盤は一(誠)である。