微庵の論語メモ

現代語訳は可能な限り原文に忠実に、かつ分かり易くを心がけております。

人に学び、書に学び、天に学ぶ

最初は人から学び、
字が読めるようになれば、
書物から学び、
さらに進めば天から学ぶ。
 
 
子曰わく、三人行えば、必ず我が師有り。其の善き者を択びて之に従い、其の善からざる者にして之を改む。(述而第七・仮名論語88頁)
孔子先生が言われました。
「三人の人がいれば、必ず先生になる人がいる。三人の内、善き行いをする人を選んで従い、不善をする人を見ては自分はどうかと反省して改める」
 
 
子曰わく、弟子、入りては則ち孝、出でては則ち弟、謹みて信、汎く衆を愛して仁に親しみ、行いて余力あれば、則ち以て文を学べ。(学而第一・仮名論語3頁)
孔子先生が言われました。
「若者よ。家では孝を行い、外では弟(目上に穏やかに従うこと)を行い、修身を心がけて信用を得、広く人々を敬愛し、仁の人に親しむのだ。その上で余力あれば、書物に学ぶことだ
 

子曰わく、予言うこと無からんと欲す。子貢曰わく、子如し言わずんば、則ち小子何をか述べん。子曰わく、天何をか言うや、四時行われ百物生ず。天何をか言うや。(陽貨第十七・仮名論語272頁)
孔子先生が「もう何も言いたくない」と言い出されました。
子貢が言いました。
「先生が何も言わなければ、私たち弟子はどうやって後世に伝えてゆけば良いのでしょうか?」
孔子先生が言われました。
「天は何を言うだろうか?何も言わなくても、四季はめぐるし、万物は成長する。天は何を言うのだろうか?」
 
 
誠は天の道なり。之を誠にするは、人の道なり。(第二十章・仮名中庸48頁)
誠は天の道である。その天の道を学んで誠になるのが人の道である。