微庵の論語メモ

現代語訳は可能な限り原文に忠実に、かつ分かり易くを心がけております。

実践の伴わない言葉は恥

前回からの続き)
 
 
さらに言えば孔子先生は、
実践の伴わない言葉を
恥ずべきものと考えていたように思える。
 
 
子曰わく、古者(いにしえ)(ことば)を之(こ)れ出(いだ)さざるは、身の逮(およ)ばざるを恥ずればなり。(里仁第四・仮名論語45頁)
孔子先生が言われました。
 「昔の人たちが言葉を軽々しく口にしなかったのは、実践が伴わないことを恥と思っていたからである」
 
 
子曰わく、其(そ)の言を之れ怍(は)じざれば、則(すなわ)ち之(これ)を為すや難(かた)し。(憲問第十四・仮名論語212頁)
孔子先生が言われました。
「自分の言葉を省みて恥じることがないような人は、その言葉を実行に移すのは難しいだろう」
 
 
子曰わく、君子は其(そ)の言(ことば)の其の行(おこない)に過ぐるを恥ず。(憲問第十四・仮名論語216頁)
孔子先生が言われました。
「君子は、自分の言葉が自分の行い以上になってしまうことを恥じる」
 
 
またさらに言えば
孔子先生は口先だけの人間を
嫌っていたように思える(つづく)。