微庵の論語メモ

現代語訳は可能な限り原文に忠実に、かつ分かり易くを心がけております。

礼の心は「和」と「譲」

礼において大切なのは、
「和」と「譲」の心である。


有子曰わく、礼の和を用て貴しと為すは先王の道も斯を美と為す。小大之に由れば、行われざる所あり。和を知りて和すれども礼を以て之を節せざれば、亦行うべからざるなり。(学而第一・仮名論語7頁)
有先生が言いました。
「礼において和を貴いとするのは、私一人の考えではない。古代の聖王たちもそれを美しいことと考えた。だからといって和だけに頼ると、うまく行かないことがある。和の貴いことを知って、和しても礼をもって調節しないと、うまく行かないのである」


子曰わく、能く礼譲を以て国を為めんか、何か有らん。能く礼譲を以て国を為めずんば、礼を如何にせん。(里仁第四・仮名論語42頁)
孔子先生が言われました。
「礼と譲の心をもって国を治めることができれば、何か難しいことがあるだろうか?礼と譲の心をもって国を治めることができなければ、礼は単なる形式になってしまい、どうしようもない