微庵の論語メモ

現代語訳は可能な限り原文に忠実に、かつ分かり易くを心がけております。

仁に当たっては先生にも遠慮はいらない

子曰わく、仁に当たりては、師にも譲らず。(衛霊公第十五・仮名論語243頁)
孔子先生が言われました。
「仁に当たっては、先生にも遠慮することはないのだよ。」
 

この章句に関連した漢詩ができました。
 
 
とある新聞コラムに次のような文章がありまして(要約しています)。。

『日本人は桜に多くの思いを寄せる。
特に散り際のはかなさが良いと思っている。
しかし桜は先に咲いた花びらも必ず満開を待つ。
待つことのやさしさを忘れがちな現代人を戒めているような気がする。』
 

この文章を漢詩にしようと思いました。
漢詩のルールにしたがって作っていると
次のようなものになってしまいました。。
ご笑納下さい。
 
 
    看 櫻  微 庵
極 意 櫻 花 語 我 師    
桜花の極意を我が師が語る
散 時 有 潔 彼 人 思    散る時の潔さに有ると彼の人は思う
先 而 咲 弁 全 開 待    先んじて咲いた弁も全開を待つ
秘 裡 教 仁 弱 者 慈    秘裡に弱者を慈しむ仁を教える

桜の素晴らしさについて私の先生は語りました。
彼(先生)は散り際の潔さに桜の素晴らしさがあると思っているようでした。
しかし私は、桜の素晴らしさは先に咲いた花びらが満開になるまで待つ点にあると思うのです。
遅れてくる弱者を慈しむという仁を密かに教えているような気がしています。
 
 
以下追加
 
 
fukoさんに入朱して頂き、
次のようになりました。
 
 
思看櫻 微庵
萬 朶 如 雲 爛 漫 宜
萬朶雲の如く爛漫として宜(よろ)しく
櫻 花 極 意 在 辭 枝 桜花の極意 枝を辞するに在(あ)り
有 淸 有 潔 師 宗 語 清有り潔有り 師宗(しそう)の語
長 幼 諭 仁 傳 德 慈 長幼の仁を諭(さと)し徳を伝えて慈しむ
 
どうやら私が作ったものは漢文法を無視していたようでした。
漢文法を学んで出直したいと思います。