微庵の論語メモ

現代語訳は可能な限り原文に忠実に、かつ分かり易くを心がけております。

天命に関係なく手にした利益は

人は天命に対し
真っ直ぐであるべきだ。
 
天命に関係なく手にした利益は
雲のようなもの。
すぐに消えてなくなるに違いない。
 
 
子曰わく、富にして求むべくんば、執鞭の士と雖も、吾亦之を為さん。如し求むべからずんば、吾が好む所に従わん。(述而第七・仮名論語84頁)
孔子先生が言われました。
「富を求めなければならないのなら、鞭をとる市場監督のような賤しい役目でもやればよい。だが、求めなくてもよいものなら、私は自分の心が好むところに従いたい」
 
 
子曰わく、疎食を飯い水を飲み、肱を曲げて之を枕とす。楽しみも亦其の中に在り。不義にして富み且つ貴きは我に於いて浮雲の如し。(述而第七・仮名論語86頁)
孔子先生が言われました。
「粗末な食事をし、冷水を飲み、ひじを枕として寝るような貧乏生活の中にも楽しみはある。不義を行って財産や地位を得ても、私には雲のようなものだ」