微庵の論語メモ

現代語訳は可能な限り原文に忠実に、かつ分かり易くを心がけております。

躾も大事だが家族愛の方が大事だ

しつけは躾と書く。

たとえ躾だったとしても
家の中では伸びやかにくつろぎ、
家族愛を育むことが優先だろう。
 
 
子の燕居するや、申申如たり、夭夭如たり。(述而第七・仮名論語81頁)
孔子先生が家でおくつろぎのときは、のびのびとされ、にこやかな表情をしておられました。
 
 
葉公、孔子に語りて曰わく、吾が党に直なる者有り。其の父、羊を攘みて、子之を証す。孔子曰わく、吾が党の直き者は是に異なり。父は子の為に隠し、子は父の為に隠す。直きこと其の中に在り。(子路第十三・仮名論語192頁)
葉公が孔子先生に語りました。
「私の村には正直者の躬という者がおります。彼の父が羊を盗んだとき、彼はこの事件の証人となりました」
孔子先生が言われました。
「それは私の村の正直者とは違うようです。父は子のために隠し、子は父のために隠します。本当の正直は、家族愛の中にあります」