微庵の論語メモ

現代語訳は可能な限り原文に忠実に、かつ分かり易くを心がけております。

2012-01-01から1年間の記事一覧

いじめを止める勇気を称える

大津の事件では、先生がいじめを見て見ぬふりをしていたという。 しかも、教育委員会がいじめを隠蔽していた。 子曰わく、(中略)義を見て為さざるは勇無きなり。(為政第二・仮名論語22頁) 孔子先生が言われました。「正義だと分かりながら行わないのは…

これを「横綱の品格」という(?)

新横綱・日馬富士は、記者会見で、どういう横綱をめざすのかと問われ、 「私は私なので、自分の相撲を磨いていきたい」と答えたという。 また、全力士の模範となる地位の重みについて問われ、 「今までも見本になることを自分なりにやってきた。やるべきこと…

歴史認識を語る前に言論の自由を認めるべきでは?

中国と韓国の外交トップが 正しい歴史認識を国連総会でアピールすることで一致したらしい。 しかし、 中国は言論統制国家。 韓国も日本に対する歴史認識に関して言論の自由は無い。 言論の自由も認めないような国が歴史認識を語って、それで説得力があるのだ…

上の判断が遅くて困る

外国人から見ると、日本はNATOだいう。 日本といっても、日本企業のこと。 NATOといっても、北大西洋条約機構ではなく、 「Not Action,Talking Only」の略。 「おしゃべりばかりで、行動しない」という意味だそうだ。 東京本社の決定が遅いことや、 トップが…

人に伝えたくなるほど感動してしまった

前回の続編とします。 論語の一番最初の章句がこれでした。 子曰わく、学びて時に之を習う、亦(また)説(よろこ)ばしからずや。(後略)(学而第一・仮名論語1頁) 前回は、「学」・「習」・「時」の意味を考えました。 今回は、「説」です。 「説ばしか…

月曜が振替休日でないのは残念だけど、、、

今日9月22日は、秋分の日。 例年であれば、秋分の日は23日。 例年どおりであれば、月曜日は振替休日となるはずだった。 ちなみに、秋分の日が22日となるのは、1886年以来116年ぶりのことという。 (http://www.nao.ac.jp/mailnews/data/0067.h…

お墓参りは子どもを連れて

今日9月19日は、彼岸の入り。 今日から22日の秋分を中日として、 25日までがお彼岸となる。 ご先祖様のいる極楽浄土(彼岸という)は西にあるとされ、 太陽が真東から昇って真西に沈むことから、 この時期に先祖を供養するようになったとされている。…

学ぶことは真似ること

論語の最初の言葉です。 子曰わく、学びて時に之を習う、亦(また)説(よろこ)ばしからずや。(後略)(学而第一・仮名論語1頁) 「学びて」は「学ぶ」です。 「学ぶ」を広辞苑で調べると、「まねてする」とあります。 「学ぶ」ことは、「真似る」ことで…

HNを改めました

HNを改めました。 論語の中では里仁篇に特に好きな章句が多いので、 なんとなく「理仁」(りひと・rihito)と名乗っておりました。 しかし、皇族男子でもないのに「○仁」と名乗るのはいかがなものかと思い始めました。 「大学」と「中庸」を「礼記」から抽出…

今日は防災の日

今日は防災の日。 来るべき大地震に備えます。 東日本大震災以降、「減災」という言葉も使われるようになってきました。 防災・減災は常日頃考えておかねばならないことですが、 今日はそれを強く意識します。 今朝、我が家の防災袋を点検しました。 手動発…

声を出して読むことに何の意味があるのか

江戸時代の各藩は、教育を重んじ、競うかのように学校(藩校)をつくりました。 また、多くの寺子屋が江戸で千、全国では万を超えて存在したと言われます。 そうした藩校や寺子屋では、論語の「素読」が行われていたようです。 素読とは、 「文章の意味はさ…

なでしこに見る「和」

今朝の女子サッカー準決勝で先制点を決めたのは、 FW大儀見優季選手でした^^ その大儀見選手は、とても意志の強いお方のようです。 その意志の強さがチーム内に摩擦をもたらしたことがあったとされます。 昨夏のW杯グループリーグ、イングランド戦でのこと…

大学のテキスト

「なぜ論語の前に大学を?!」からの続きです。 大学のテキストには、 論語普及会が出している仮名大学があります。 B5サイズです。 大学は36頁しかなく、慣れてくれば10分強で素読可能です。 この本には、解説はありません。 解説付きのものは、致知出…

なぜ論語の前に大学を?!

大学は、論語の前に読むべきものとされていたようです(漢字源で「四書」を引くと出てきます)。 大学は、孔子の愛弟子・曽子が作ったと言われています。 ではなぜ、 孔子の言行を伝えている論語の前に、 孔子の弟子が作った大学を読まなければならなかった…

幼稚園がこども園に移行しないのは

幼児教育と保育園の機能を併せ持った 「認定こども園」という新しい施設ができる。 都市部では慢性的に保育園が不足している反面、 幼稚園では定員割れが多いことに目をつけたようだ。 子、衛に適(ゆ)く、冉有(ぜんゆう)僕(ぼく)たり。子曰わく、庶(…

大日本帝国は長く存在できなかった

マッカーサーが時の首相・吉田茂に質問した。 「明治の将軍たちに比べて、昭和の将軍の品格がお粗末に見えるのはなぜか。」 マッカーサーの父親は、日露戦争の時の駐日観戦武官。 少年マッカーサーは父親に招かれて日本に来ていた。 その時に会った将軍や提…

福島・相馬へ転勤

先日、たまたま学生時代の友人に連絡をする機会があり、 数年ぶりにメールを送りました。 すると、福島の相馬へ転勤になっていたとのこと、、、。 彼が言うには、 「こっちは、車で5分も行けば、津波で街ごと流されたままの状態」と。 さらに曰わく、「家族…

いじめ撲滅ための道徳授業を

ショッキングないじめによる自殺が再び。。 いじめは、卑劣。本当に卑劣。 いじめに関して以前、 「学校が楽しい場所となるように 」という記事を書きました。 予想以上に反響があったので、リンクを貼っておきます。 思えば、小学校には、「道徳」なる授業…

レガシーコストを付着させない

レガシーコストという言葉があります。 レガシーはlegacy(遺産)。コストはcost(負担)。 意味としては、「過去のしがらみから生じる負担」ということになるそうです。 日本航空は、業績が急回復したといいます。 同社には、OBへの過大な年金支給というレ…

母親になれるのか不安

先日、とある妊婦さんと、お話しをする機会があった。 その妊婦さんはこんなことを口にした。 「私なんかが本当に母親になれるのか不安……。」 これを聞いて、大学にある、こんな言葉が私の口から出てしまった。 心誠(こころまこと)に之を求めば、中(あた…

父の日と母の日

明日は父の日。 ということで、父に関する章句をいくつか掲載しておきます。 (母の日にも書けましたね……。) 子游、孝を問う。子曰わく、今の孝は是(こ)れ能(よ)く養うを言う。犬馬に至るまで皆能く養うあり。敬せずんば何を以て別(わか)たんや。(為…

論語は宗教?!

論語についてあまり知らない人は、 「論語は宗教なのか」という疑問を持っているように感じることがあります。 そんな質問をされたら、私は次のように答えることにしています。 「普通の意味では宗教ではないけれども、本当の意味で宗教だよ」と。 どういう…

何をやっても三日坊主

得意だからといって、 好きだからといって始めたものの、 長続きしない。 継続するには、それを楽しむことが必要なのだろう。 子曰わく、之を知る者は、之を好む者に如(し)かず。之を好む者は、之を楽しむ者に如かず。(雍也第六・仮名論語74頁) 孔子先…

相続が争族では悲しい

昨日6月6日の日本経済新聞朝刊M&I 3面に 「相続を争族としないために遺言書を残そう」という内容の記事がありました。 親の遺産をめぐって、 兄弟姉妹の間で争奪戦が起きてしまうことが本当に多いみたいです。 そのため、「相続」を「争族」などと表現…

ぶれない軸

近頃、「ぶれる」とか「ぶれない」とかいう言葉を良く耳にする機会が多いかと思います。 消費税増税問題では、 「野田総理は、増税でぶれない」とか。 大飯原発再稼働の問題では、 「橋下市長はぶれた」とか。 「ぶれる」、「ぶれない」ということに関して、…

「不惑」・「知命」・「耳順」の誤解

「論語」の中で、最もよく引用される言葉は、おそらくこれらでしょう。 「志学」(15歳)、「而立」(30歳)、「不惑」(40歳)、 「知命」(50歳)、「耳順」(60歳)、「従心」(70歳)。 これらの言葉は、この章句に由来します。 子曰わく、…

両陛下、英国訪問に思う

5月20日の話になりますが、 天皇皇后両陛下が英国訪問から帰国されました。 その日の日本経済新聞朝刊にはこんな記事がありました。 『 当初は戦勝国と敗戦国の関係が色濃くにじみ、英側には冷たい反応もあったと陛下自身、出発前に振り返られた。それでも訪…

なぜ論語が良いのか?

最近、こんな本を読みました。 この本の著者・北尾吉孝SBIホールディングス社長の言葉を使わせて頂きます(^_^;) 一部要約しています。 『私たちの生きている社会は人間の作った社会。 仕事をする相手も人間。 人間抜きには何も語れない。 したがって、「人間…

論語の基礎知識

論語普及会常任理事の宮武清寛さんがブログを始められました。 「論語の基礎知識」という記事があります。 論語について初心者の方はもちろん、 そうでない方も是非ご一読下さい! 宮武さんとは、ツイッター上でお目にかかり、 リンクを貼るお許しを頂きまし…

学校が楽しい場所となるように

多くの小中学校では、新学期が始まったみたいですね。 そこで、先日のこんな新聞コラムを思い出しました。 『各地の法務局が小中学校に便箋を配り、悩みを書き送ってもらうSOSミニレターには、年間2万通の訴えが届く。』 『やはりいじめの相談が目立つ。…