微庵の論語メモ

現代語訳は可能な限り原文に忠実に、かつ分かり易くを心がけております。

母親になれるのか不安

先日、とある妊婦さんと、お話しをする機会があった。
 

その妊婦さんはこんなことを口にした。

 
「私なんかが本当に母親になれるのか不安……。」
 

これを聞いて、大学にある、こんな言葉が私の口から出てしまった。
 

心誠(こころまこと)に之を求めば、中(あた)らずと雖(いえど)も遠からず。未だ子を養うを学びて后(のち)(とつ)ぐ者有らざるなり。(仮名大学19頁)
 

その妊婦さんは驚いた様子で、「急に、何を言うの?」という。
彼女は私が論語を愛読していることなど知らない。
当然の反応である。
 

そこで、私は、今のが大学にある言葉だと告げた上で、こう現代語訳してみた。
 

「子育てを学んでから嫁に行く人なんていない。心を誠に、誠心誠意、子育てをしていれば、的の真ん中に当たらなくても、真ん中から大きく外れることはない。大きく間違えることはないよ。」
 

すると、目を輝かせて感心してくれた様子。
少しでも気持ちが楽になってくれたのなら、良いのだけど。。
 

(こいねが)わくば亦(また)利あらん哉(かな)。(仮名大学31頁)
こういう人に利が多いことを願わずにはいられない。
 

無事に元気な赤ちゃんが生まれてくれることを願うばかり^^
 
欲を言えば、子育てに論語や大学を使ってくれたらな……