微庵の論語メモ

現代語訳は可能な限り原文に忠実に、かつ分かり易くを心がけております。

人事を尽くして天命を待つ

人事を尽くして天命を待つ
 
という言葉がある。
 
 
人間としてできる限りの
最善を尽くせているか?
それだけを心配する。
あとは天命に委ねる。
余計な心配をする必要は無い。
 
という意味になる。
 
 
子曰わく、君子は坦かに蕩蕩たり。小人は長えに戚戚たり。(述而第七・仮名論語97頁)
孔子先生が言われました。
「君子は心が平穏でゆったりとしている。小人は(心に平穏がないため)、いつもくよくよとしている」
 
 
司馬牛、君子を問う。子曰わく、君子は憂えず、懼れず。曰わく、憂えず、懼れず、斯れ之を君子と言うか。子曰わく、内に省みて疚しかざれば、夫れ何をか憂え、何をか懼れん。(顔淵第十二・仮名論語164頁)
司馬牛が「君子」について尋ねました。
孔子先生が答えられました。
「心配したり恐れないような人だろう」
司馬牛は驚いて尋ねました。
「心配せず恐れないくらいで、君子と言えるのですか?」
孔子先生が答えられました。
「自分を省みて何のやましいところも無いのなら、いったい何を心配し、何を恐れるというのか?」