微庵の論語メモ

現代語訳は可能な限り原文に忠実に、かつ分かり易くを心がけております。

正しい解釈を押しつけない

論語の正しい解釈はこれだ
と決めつけて
それを他人に押しつける。
 
果たして孔子
そんなつまらないことを
求めるだろうか?
 
論語の解釈や読み方は
時代に応じて
あるいは読み手一人一人の
経験に応じて
百人百様あってよいのでは
ないだろうか?
仁に反しない限りは。
 
 
子曰わく、仁に当たりては、師にも譲らず。(衛霊公第十五・仮名論語243頁)
孔子先生が言われました。
「仁に当たっては、先生にも遠慮することはないのだよ」
 
 
上位に在りて下を陵がず、下位に在りて上を援かず、己を正しくして人に求めざれば則ち怨み無し。上天を怨みず、下人を尤めず。故に易きに居りて以て命を俟ち、小人は険を行いて以て幸をむ。(中庸第十四章・仮名中庸22頁)
(君子は)上位にあれば下位の者をしのぎ辱めることは無く、下位にあれば上位の者に取り入って気をひこうとすることも無い。自分を正しくして、その正しさを人に求めなければ、余計な怨みを買うことも無い。天をうらまず、人をとがめない。ゆえに(君子は)人が人として歩むべき平易な道を行き、あとは天命にその身を委ねる。しかし、小人は、あえて人の道を外れ危険を冒し、思いがけない幸運を求める。