微庵の論語メモ

現代語訳は可能な限り原文に忠実に、かつ分かり易くを心がけております。

悪いのは貧富の格差の固定

人間には個性があり、
能力も違うから
貧富の格差が生じるのは
仕方がない。
 
悪いのは
貧富の格差が固定され、
社会の新陳代謝
できなくなることだ。
 
 
子曰わく、性、相近きなり。習、相遠きなり。(陽貨第十七・仮名論語262頁)
孔子先生が言われました。
「人の生まれつきは、誰も似たものなのだが、習慣によって大きく違ってくる」
 
 
の盤の銘に曰わく、苟に日に新た日日に新たに、又に新たならんと。
康誥に曰わく、新たにする民を作(おこ)すと。
詩に曰わく、周は旧邦なりと雖も、其の命れ新たなりと。(大学・仮名大学6頁)
殷王朝の初代・湯王が使っていた洗面器には、「本当に毎日、心を新鮮に保って日々新(進)化することを心がけるそしてまた次の日も新鮮・新化を心がける」という言葉が刻まれていた。
康誥(書経の一篇)には、「自ら進んで創意工夫をして新たな価値を生み出す人々を育成する」という言葉がある。
詩経には、「周は古い伝統ある国であるが、その命ずるものは新しい」という言葉がある。