微庵の論語メモ

現代語訳は可能な限り原文に忠実に、かつ分かり易くを心がけております。

静かに震災の反省と祈り

震災から2年が経ちました。
特別な言葉は要らないでしょう。

静かに反省します。
 
 
曽子曰わく、吾(われ)(ひ)に吾(わ)が身を三省す。人の為に謀(はか)りて忠ならざるか、朋友と交わりて信ならざるか、習わざるを伝うるか。(学而第一・仮名論語2頁)
曽先生が言いました。
「私は、自分自身を何度も省みて、良くないところを省くようにしている。たとえば、人からの相談ごとに誠心誠意に対応したかどうか、友だちに嘘や偽りを言わなかったかどうか、そしてまだ習得できていないようなことを人に教えてしまわなかったかどうか。」

 
哀公問う、弟子、誰か学を好むと為す。孔子(こた)えて曰わく、顔回なる者有り、学を好めり。怒りを遷(うつ)さず、過(あやまち)を弍(ふた)たびせず。不幸短命にして死せり。今や則ち亡し。未だ学を好む者を聞かざるなり。(雍也第六・仮名論語66頁)
哀公(魯国の君主)が「弟子の中で本当に学を好む者は誰か。」と尋ねられました。
孔子先生は答えられました。
顔回という者がおりました。彼は怒ったときでも、その怒りを関係のない者にまでうつすようなことはしませんでした。同じ過ちを繰り返すようなこともしませんでした。しかし、不幸にも若くして死んでしまい、もうこの世にはおりません。それからは、本当に学を好む者はいないようでございます。」
 

犠牲となられた方々のご冥福と、
被災地の一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。