微庵の論語メモ

現代語訳は可能な限り原文に忠実に、かつ分かり易くを心がけております。

富士山の山頂は平和の象徴

世界遺産に登録されて初めての山開きが
昨日行われた。

ところで、
富士山の山頂部の持ち主は誰なのだろう?

江戸期の初めまで
駿河と甲斐の国が一歩も譲らず、
徳川家康の裁定によって浅間大社に与えられた。

明治維新で国の所有となったが
今度は国と浅間大社の間で裁判が始まる。

ようやく1974年(昭和49年)に最高裁判決が出され、
富士山本宮浅間大社の敷地として落着。

富士山の所有権は流転したが、
それで何かが変わったわけではない。

頂上の施設は分担して静岡県山梨県に税金を納め、
事件が起きれば両県の県警が協議で担当を決める。
力ではなく話し合いによる問題解決。
富士山は日本が世界に誇る平和の象徴である。
 
(以上2013/7/2日本経済新聞朝刊「春秋」より)
 
 
子曰わく、君子は争う所無し。必ずや射(しゃ)か。揖譲(ゆうじょう)して升(のぼ)り下り、而(しこう)して飲ましむ。其(そ)の争いや君子なり。(八佾第三・仮名論語25頁)
孔子先生が言われました。
「君子は争わない。争うとすれば、弓ぐらいだろうか。お互いに会釈して譲り合って昇り降りし、競技が終われば酒を飲み交わす。これこそ君子のようだ」