微庵の論語メモ

現代語訳は可能な限り原文に忠実に、かつ分かり易くを心がけております。

自分の声を信じ歩く?

自分の声を信じ歩けたら、
そもそも迷い悩む必要などない。

 
自分の声を信じられないからこそ、
人は迷い悩むのだ。

迷い悩まないために、
人は学ぶ。

初めは人から学び、

字が読めるようになれば、
書物から学び、

さらに進めば天から学ぶ。
 
 
子曰わく、吾(われ)(かつ)て終日食わず、終夜寝ず、以て思う。益無し。学ぶに如(し)かざるなり。(衛霊公第十五・仮名論語240頁)
孔子先生が言われました。
「私はかつて、一日中食べず一晩中寝ないで考え続けたことがあった。しかしそれは、全く無駄なことだった。やはり、学ぶ必要があるようだ。」
 
 
子曰わく、予(われ)言うこと無からんと欲す。子貢曰わく、子如(も)言わずんば、則(すなわ)ち小子(しょうし)何をか述べん。子曰わく、天何をか言うや、四時(しじ)行われ百物(ひゃくぶつ)生ず。天何をか言うや。(陽貨第十七・仮名論語272頁)
孔子先生が「もう何も言うまい。」と言い出されました。
弟子の子貢が言いました。
「先生が何も言わなければ、私たち弟子はどうやって後世に伝えてゆけば良いのでしょうか。」
孔子先生が言われました。
「天は何を言うだろうか。何も言わなくても、四季はめぐるし、万物は成長する。天は何を言うのだろうか。」