微庵の論語メモ

現代語訳は可能な限り原文に忠実に、かつ分かり易くを心がけております。

今日は雛祭り

今日は雛祭り。
  
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 (伊豆稲取の「つるし雛」)
 
 
子夏問うて曰わく、巧笑(こうしょう)(せん)たり、美目(びもく)(はん)たり、素以て絢を為すとは、何の言いぞや。子曰わく、絵の事は素(しろ)きを後にす。曰わく、礼は後か。子曰わく、予を起こす者は商なり。始めて与(とも)に詩を言うべきのみ。(八佾第三・仮名論語26頁)
弟子の子夏が尋ねました。
「『笑えば笑窪が愛くるしく、眼はぱっちりと澄んで、それにお白粉で化粧をする』という詩がありますが、何か深い意味があるのでしょうか。」
孔子先生が言われました。
「絵の描き方のことだろう。最後は白の絵具で仕上げるということだよ。」
子夏はさらに尋ねました。
「では、人間で言えば、最後の仕上げは『礼』ということになりましょうか。」
孔子先生が言われました。
「私の気づかなかった事を教えてくれたのは商(子夏の名)、お前だね。はじめて共に詩を語り合えるようになったなぁ。」