微庵の論語メモ

現代語訳は可能な限り原文に忠実に、かつ分かり易くを心がけております。

周公

周公は武王の弟。
武王から天子の位を譲り受け、
周の礼を整えた。

周公の子が魯公である。


子曰わく、甚だしきかな、吾が衰えたるや。久しきかな、吾復夢に周公を見ず。(述而第七・仮名論語81頁)
孔子先生が言われました。
「なんと甚だしいことか、私の衰えは。もう長いこと、夢に周公を見なくなった」


子曰わく、如し周公の才の美有りとも、驕つ吝ならしめば、其の余は観るに足らざるのみ。(泰伯第八・仮名論語103頁)
孔子先生が言われました。
「もしも周公のような才能があっても、傲慢で心が狭いような人ならば、それ以上その人に注目する必要は無い」 


周公文武の徳を成し、大王王季を追王し、上、先公を祀るに天子の礼を以てす。斯の礼や諸侯大夫、及び士庶人に達す。(中庸第十八章・仮名中庸31頁)
周公は文王・武王の徳をよく受け継いでこれを成就し、曽祖父の大王・祖父の王季に王の称号をおくり、さらにその先の祖先をも天子の礼をもって祀ったのでした。この礼は諸侯、大夫、士、庶人にまで及びました。


子曰わく、武王周公は、其れ達孝なるか。夫れ孝は、善く人の志を継ぎ、善く人の事を述ぶる者なり。(中庸第十九章・仮名中庸33頁)
孔子先生が言われました。
「武王と周公は、孝の達人であろう。孝の達人とは、よく父祖の志を受け継ぎ、よく父祖の事業を述べる者である」