微庵の論語メモ

現代語訳は可能な限り原文に忠実に、かつ分かり易くを心がけております。

天命・使命は君子の道への第一歩

論語全体の最初と最後の章句は
呼応している。

意図されたものと思われる。

合わせて読むと、
君子が天命や使命といったものを
自覚した人物であることが分かる。

天命や使命を自覚することは
君子の道の第一歩ということを
教えてくれているように思える。


子曰わく、学びて時に之を習う、亦ばしからずや。遠方より来る有り、亦しからずや。人知らずしてみず、亦君子ならずや。(学而第一・仮名論語1頁)
孔子先生が言われました。
「学んだことを時に応じて実践・習得する。なんと喜ばしいことではないか。同じ道を学ぶ友が遠方から来てくれる。なんと楽しいことではないか。自分のことを人に知られなくても、怨むことない。なんと立派な人物ではないか」


孔子曰わく、命を知らざれば、以て君子たること無きなり。礼を知らざれば、以て立つこと無きなり。言を知らざれば、以て人を知ること無きなり。(堯曰第二十・仮名論語313頁)
孔子先生が言われました。
「天命(使命)を知らなければ、君子の資格は無い。礼を知らなければ、社会に立つことはできない。言葉を知らなければ、人を知ることはできない」