微庵の論語メモ

現代語訳は可能な限り原文に忠実に、かつ分かり易くを心がけております。

美しいと感動できるのは人間だけ

美しいものを見たり、
聴いたり、味わったりして、
美しいと感動できるのは
人間だけ。
 
美しいと感動することは
人間を動物から区別し、
人間性を豊かにする。
 
芸術的センスを養うことは
仁(人の道)と言えるのでは
ないだろうか?
 
 
(前略)夫子憮然として曰わく、鳥獣は与に群を同じくすべからず。吾斯の人の徒と与に非ずして誰と与にかせん。天下道有らば、丘は与に易えざるなり。(微子第十八・仮名論語285頁)
孔子先生はがっかりして言われました。
「鳥や獣と人間は一緒に暮らすことはできない。私は人間と一緒にあるわけで、他の誰と一緒にあるというのだろうか?天下に人としての道が行われているのなら、私は何もそれを改めようとしないのだ」
 
 
子曰わく、道に志し、徳に拠り、仁に依り、芸に遊ぶ。(述而第七・仮名論語81頁)
孔子先生が言われました。
「(自分の歩むべき)道を志し、(天から与えられた)徳に基づき、仁(人の道)から離れない。その上で、芸事に遊ぶのだよ」
 
 
子曰わく、詩に興り、礼に立ち、楽に成る。(泰伯第八・仮名論語103頁)
孔子先生が言われました。
「(人は)詩によって始まり、礼によって自立し、音楽によって完成する」