微庵の論語メモ

現代語訳は可能な限り原文に忠実に、かつ分かり易くを心がけております。

「礼」とは何か?

「礼」は社会に立つためのもの。
 
社会性と言い換えても良いように思う。
 
 
子曰わく、詩に興り、礼に立ち、楽に成る。(泰伯第八・仮名論語103頁)
孔子先生が言われました。
「(人は)詩によって始まり、礼によって(社会に)立ち、音楽によって完成する」
 
 
(前略)他日又独り立てり。鯉走りて庭を過ぐ。曰わく、礼を学びたりや。対えて曰わく、未だし。礼を学ばずんば、以て立つこと無し。鯉退きて礼を学べり。(後略)(季氏第十六・仮名論語257頁)
またある日、父(孔子)が一人庭に立っておりました。私(孔子の長男で名は鯉)が小走りで庭を通り過ぎようとすると、私を呼び止めて、『礼を学んだかね?』と尋ねてきました。私は『まだです』と答えました。父は、『礼を学ばなければ(世に)立っていけないよ』と申しました。そこで私は早速他の先生の下で礼を学びました。


孔子曰わく、命を知らざれば、以て君子たること無きなり。礼を知らざれば、以て立つこと無きなり。言を知らざれば、以て人を知ること無きなり。(堯曰第二十・仮名論語313頁)
孔子先生が言われました。
「天命を知らなければ、君子の資格は無い。礼を知らなければ、(社会に)立つことはできない。言葉を知らなければ、人を知ることはできない」
 
 
ただ、
礼は形ばかりになってはならない