微庵の論語メモ

現代語訳は可能な限り原文に忠実に、かつ分かり易くを心がけております。

働かずに稼いだお金は不善の塊

働くとは、
はた(傍)をらく(楽)にする
ということ。
誰かを楽にすることだから、
働くことそれ自体が善
ということになるだろう。
 
傍を楽にしないで得た所得など
不善の塊。
思いがけないことで消失する。
 
 
子曰わく、疎食を飯(くら)い水を飲み、肱(ひじ)を曲げて之を枕とす。楽しみも亦(また)の中に在り。不義にして富み且つ貴きは我に於いて浮雲の如し。(述而第七・仮名論語86頁)
孔子先生が言われました。
「粗末な食事をし、冷水を飲み、ひじを枕として寝るような貧乏生活の中にも楽しみはある。不義を行って財産や地位を得ても、私には雲のようなものだ」
 
 
(し)(まれ)に利を言う、命とともにし、仁とともにす。(子罕第九・仮名論語110頁)
孔子先生はまれに利得について話をされました。しかし、その時は必ず、天命や仁と共に話をされました。
 
 
(か)(もと)りて入る者は、亦(また)悖りて出(い)ず。(大学・仮名大学28頁)
道理に背いて財貨を手に入れた者は、また道理に背いた形で財貨が出て行く。