微庵の論語メモ

現代語訳は可能な限り原文に忠実に、かつ分かり易くを心がけております。

論語なんて読んでどうすんの?

かつてこんなことを言われた。

論語なんて大昔の本を読んでどうなんの?
現実とか未来を見た方がいいんじゃない?』と。

こんなことを言う人に限り、
反面教師とする題材には事欠かない。

 
子曰わく、賢(けん)を見ては斉(ひと)しからんことを思い、不賢(ふけん)を見ては内に自(みずか)ら省(かえり)みるなり。(里仁第四・仮名論語44頁)
孔子先生が言われました。
「優れた人を見れば自分もそうなりたいと思い、愚かな人を見れば自分はどうか反省するものだよ」
 

子曰わく、三人行(おこな)えば、必ず我が師有り。其(そ)の善き者を択(えら)びて之(これ)に従い、其の善からざる者にして之を改む。(述而第七・仮名論語88頁)
孔子先生が言われました。
「三人の人と行動を共にすれば、必ず先生になる人がいる。三人の内、よい人を選んで従い、よくない人を見ては自分はどうかと反省して改める」
 

論語がなぜ2500年もの時を経て
受け継がれてきているのか?

過去も現在も未来も
人間のあるべき姿というものは、
そうそう変わらないからなのではないだろうか?

 
子、四を絶つ。意(い)(な)く、必(ひつ)毋く、固(こ)毋く、我(が)毋し。(子罕第九・仮名論語111頁)
孔子先生は、次の四つを絶たれておりました。①自分の主観だけで勝手な憶測すること、②自分の考えや意見を押し通すこと、③頑固であること、そして④自己中心に考えること。