微庵の論語メモ

現代語訳は可能な限り原文に忠実に、かつ分かり易くを心がけております。

唯我独尊を誤解していた…

天上天下唯我独尊」は
お釈迦様のお言葉。
 
「全世界で私一人が尊い」と
解釈するのは
完全に誤解だった。
 
正しくは、
「全世界の一人一人が尊い
と解釈されるとのこと。
「我」は「私」でなく
「一人」という意味のようだ。
 
一人一人が尊いから
一人一人を尊しよう、
ということになる。
 
お釈迦様もやはり、
仁(人の道)を説いたのだと思う。
 
 
子路、君子を問う。子曰わく、己を修めて以てす。曰(い)わく、斯(か)くの如きのみか。曰(のたま)わく、己を修めて以て人を安(やす)んず。曰(い)わく、斯くの如きのみか。曰(のたま)わく、己を修めて以て百姓(ひゃくせい)を安んず。己を修めて以て百姓を安んずるは、堯・舜も其(そ)れ猶(なお)(これ)を病めり。(憲問第十四・仮名論語224頁)
弟子の子路が「君子とはどういう人物でしょうか?」と尋ねました。
孔子先生は、「自分の修養に励んで、人をすることができる人物だ」と答えられました。
子路は更に、「それだけでしょうか?」と尋ねました。
孔子先生は、「自分の修養に励んで、人を安らかにすることができる人物だ」と答えられました。
子路はまた更に、「それだけでしょうか?」と尋ねました。
孔子先生は、「自分の修養に励み、広く天下の人々を安らかにすることができる人物だ。ただこれは、堯や舜といった聖天子でさえも、お悩みになったことだ」と答えられました。