微庵の論語メモ

現代語訳は可能な限り原文に忠実に、かつ分かり易くを心がけております。

理想の上司

明治安田生命保険は27日、
今春就職予定の新社会人に「理想の上司」を聞いた調査の結果を発表した。
 

もし私が聞かれていたら、「孔子」と答えていた。
 

朝にて下大夫と言えば、侃侃(かんかん)如たり。(後略)(郷党第十・仮名論語127頁)
朝廷にて下級の大夫たちと言うときは、なごやかで窮屈な思いをさせないようにしていた。
 
 
侃」は「のびのびとしている様子」を示す漢字。
部下に窮屈な思いをさせていては、
良い発想は出てこないのだろう。

 
(うまや)(や)けたり。子、朝(ちょう)より退(しりぞ)いて曰わく、人を傷(そこな)いたりやと。馬を問わざりき。(郷党第十・仮名論語135頁)
孔子先生の家の馬小屋が火事で焼けてしまいました。そこへ孔子先生が朝廷から帰って来られました。先生は、「誰か怪我をした人はいましたか?」とだけ問われました。馬のことは一切問われませんでした。