微庵の論語メモ

現代語訳は可能な限り原文に忠実に、かつ分かり易くを心がけております。

寒い日は心を強くする(2/3)

前回からの続きです。
(前回
http://blogs.yahoo.co.jp/rihito141/8067160.html
 
どうすれば逆境に負けない強い心、大志を持てるのでしょうか?

次の章句がヒントになりそうな気がしています。
 
 
子曰わく、天、徳を予(われ)に生(な)せり。桓魋(かんたい)(そ)れ予を如何せん。(述而第七・仮名論語89頁)
孔子先生が言われました。
「天は、私に徳を授けている。桓魋ごときが私に何ができようか。」
 
 
桓魋という人は、宋の国の軍務大臣で、
孔子を殺そうとしていたようです。

ここで孔子が言っている「徳」とは、
天命と同じ意味のように思われます。
天という偉大な存在から崇高な使命を与えられているから、
「桓魋ごときが私に何ができようか」という
強い心を表すことができたのだと思います。
 
この「徳」という漢字は、
もともと「悳」であったようです(漢字源より)。
「徳」=「悳」=「直+心」=「真っ直ぐな心」となります。

自分の心を真っ直ぐにすると見えてくるのが、
自分の徳であり、天命=天から与えられた使命のように思われます。

ということは、
自分の心を真っ直ぐにすれば、
天命を自覚することができ、強い心・大志を持てるようになると言えそうです。
 
でもどうすれば、
自分の心を真っ直ぐにできるのでしょうか。
 
さらに次回に、続けます。