微庵の論語メモ

現代語訳は可能な限り原文に忠実に、かつ分かり易くを心がけております。

子どもの褒め方?

子どもは一人ひとり違った才能を持っている。
 
 
天の命ずる之(これ)を性と言い、性に率(したが)う之を道と言い、道を修むる之を教えと言うなり。(第一章・仮名中庸1頁)
天は人それぞれに個性・特性を命じている。その個性・特性にしたがい、それを活かしてゆくことを人の生きる道という。そして、その道を整えるために先覚が残したものを教えというのである。
 
 
子どもの才能がある日突然開花したりもする。
たとえば、絵の才能。
でも私は決して「上手ね」とは言わない。
これが上手な絵なのかと思われたら困るから。
代わりに「嬉しい」と言うようにしている。
すると「また描いて持ってくるね」と大喜び。
人が嬉しいと思ってくれることほど、
子どもにとって嬉しいことはないのである。
 
 
子曰わく、君子は人の美を成し、人の悪を成さず。小人は是(これ)に反す。(顔淵第十二・仮名論語172頁)
孔子先生が言われました。
「君子は、人の美点(長所)を伸ばそうとし、人の悪い所(短所)は抑えようとする。小人は、これとは反対のことをしてしまう。」
 
 
中には、なかなか才能が開花しない子もいるけれど、
よく見ていると折り紙がうまいとか、リズム感のいい子もいるし、
音楽を聴くという才能だってある。
しっかり見てあげなくては。

(「いじめや虐待なくすには…優しさ、まず大人から ねむの木学園園長 宮城まり子さん」
2012/12/5付日本経済新聞夕刊 を基に作成しました)