微庵の論語メモ

現代語訳は可能な限り原文に忠実に、かつ分かり易くを心がけております。

父在せば、其の志を観(論語、学而第一⑪)

そのまま現代語訳しても、よく分からない。

次の中庸の章句と合わせて読むべきと思う。


子曰わく、父在せば、其のを観、父没すれば其の行を観る。三年父の道を改むる無きは、と言うべし。(学而第一・仮名論語6頁)
孔子先生が言われました。
「父の存命中は、その志を観察し、父が亡くなってからは、その行いを観察する。父が亡くなってから三年間、その行いを変えなければ、孝と言える」


子曰わく、武王周公は、其れ達孝なるか。夫れ孝は、善く人の志を継ぎ、善く人の事を述ぶる者なり。(中庸第十九章、仮名中庸33頁)
孔子先生が言われました。
「武王と周公は、孝の達人であろう。孝の達人とは、よく父祖の志を受け継ぎ、よく父祖の事業を述べる者である」